四季の森公園「イノデ、ダイコンソウ、八重のヤマブキ、ユウガギク、ミドリヒメワラビ」
7月26日(金)
藪の奥にイノデと思われるシダがある。ここからは葉の表面しか見ることが出来ない。それでも望遠写真を撮ってみた。2回羽状複葉で、中軸は濃茶褐色で、鱗片がありそうに見えるが、明確ではない。
イノデ?
イノデの中軸
路傍にダイコンソウの黄色い花が見える。この花は、先日舞岡公園で見たので、記憶に新しい。円形に近い花弁が5枚、中央に黄緑色の細く短い紐のようなものが沢山かたまっている。これが雌しべになるのだろうか。その周りに、また沢山の雄しべが見える。牧野新日本植物図鑑によると、雄しべも雌しべも多数あるという。
ダイコンソウ
同じ黄色い花が咲いている。こちらは八重のヤマブキである。ヤマブキの開花は4月14に見ている。もう1度咲き始めたのだろうか。ヤマブキは開花期でないときにも、花を見ることがある。今咲いているのは八重である。何か新しい情報があるか、インタネットで調べてみた。下記の資料では、ヤマブキと八重ヤマブキの違いが記述されていた。『1つは、「ヤマブキより少し咲き始めが遅いです」、2つ目は、「ヤマブキには実がなるが、八重ヤマブキには実はならない」』八重のヤマブキの開花がヤマブキより少し遅いというが、この7月に咲くとは、あまりにも離れすぎているので、何かの異変と思われる。
八重ヤマブキ
八重ヤマブキ
北門の案内に、ユウガギクの開花が報じられていたが、芦原湿原が見え始めると、道端にユウガギクらしい花が見えてきた。この花を見て、もう咲くのだろうかと、一瞬吃驚した。そこで過去の資料を当たってみた。すると、昨年は7月28日に花を見ている。10日ぐらい早いだけで、吃驚するほど早くなかったことが分かった。ユウガギクはノギクの中で一番早く咲き、秋に咲いてくるノコンギクによく似ている。この2つの区別は難しい。舌状花や円筒花を見た時、「冠毛がほとんどない」ことが。ユウガギク目印になる。実際に枯れかけた花から採取してみた。確かに冠毛がほとんどないことが分かった。葉を見ると、耳のような鋸歯が1対あるだけで、目立った鋸歯はない。
ユウガギク
ユウガギクの花
ユウガギクの舌状花と筒状花
ユウガギクの葉
明るい緑色をした柔らかそうなシダが現れてきた。このシダは頻繁に見かけている気がする。3回羽状複葉で、大きな三角形をした葉をしている。ミドリヒメワラビと思うが、調べてみた。下記の資料1、2をもとに特徴をまとめると、以下のようである。
ミドリヒメワラビの特徴
1.葉は大きな三角形
2.3回羽状深裂~複葉
3.羽片は有柄である
4.小羽片の基部は切形で、短い柄がある
5.羽軸に狭い翼がある
6.葉脈は裂片の縁に届かない
7.葉柄から葉面に毛が殆ど生えない
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試料は4の小羽片の基部は切形と6について確認ができなかったが、その他は満たしていると思う。
ミドリヒメワラビ
ミドリヒメワラビ
撮影:7月18日
記 平成30年7月20日(金)