四季の森公園「シダの観察会4」
5月26日(火)
ショウブ園の中へ入った。ショウブの花の数は大分少なくなり、ピークは過ぎてしまった。それでも咲いているショウブを見ると、花の美しさは伝わってくる。このショウブに混ざってミズニラがある。ミズニラについては土曜日の見どころ案内で紹介してもらっている。水の中で線状にに見えるものがミズニラだという。葉は鮮緑色で柔らかく、四角ばった円柱状であるという。手に取って見られないが、アップ写真を見ると、四角ばった様子がつかめる。
ミズニラ
ここから秋にモミジが美しいた奥へ移動した。道が行き止まったころで、イワガネソウが紹介された。一見近くのシャガの葉と見間違えるほどで、紹介されないとシダの仲間とは思えなかった。葉の裏の葉脈が網目状になっていると説明された。これと似たものに、後で見るイワガネゼンマイがあるので、「この模様を覚えておくといい」と説明された。ちょっと暗く分かりにくかったが、写真で見ると、何とか網目状が分かった。
イワガネソウ
イワガネソウの葉脈(網の目)
ここから少し上ったところにジュウモンジシダがあるというので、向かった。ジュウモンジシダはちょっと奥まったところにあり、枝が「十」の文字に見えるのが特徴になっている。しかし、ここからは「十」の文字が分かりにくかった。
奥がジュウモンジシダ
ジュウモンジシダ
ショウブ園へ戻り、先ほどイワガネソウの説明の中で触れたイワガネゼンマイを見た。イワガネゼンマイの葉脈は網目にならず、羽片の先が急にとがる特徴がるというので、見たが、葉脈は完全な並行脈ではないように見えた。間違えて撮影したのかと、疑ってみたが、そうでもないようだ。
イワガネゼンマイ
イワガネゼンマイの葉脈(並行脈)
蓮池の周りの道に戻って進んだ。オカトラノオが群生している。この光景は一足先に来て見ている。ここの石垣に映えているシダの紹介があった。葉の上の方が垂れているので、葉軸は柔らかそうだ。このシダは大きくなく、葉の形がトラノオに似ていることで、トラノオシダという。葉軸の表面に浅い溝があるというので確認した。
トラノオシダ
オニカナワラビが出てきた。葉身は、底辺が極度に長い三角形、2回羽状複葉。下記の資料によると、「最下位の後側の第1小羽片が一番長い」という。「最下位の後側の第1小羽片」はどの部分を指すのだろうか。写真などから、およその見当がつくが、正確な位置が分からない。「最下位の後側」がどこを指しているのか、いろいろな資料をあたったが、分かりやすく説明した資料は見つからなかった。
オニカナワラビ
イノモトソウのところへ移動した。イノモトソウについては、オオバイノモトソウを見ていた時、「イノモトソウの中軸には翼があるが、オオバナイノモトソウにはない」との説明があった。イノモトソウの中軸には翼があるというので、そこを中心にしてみた。細い線状の羽片が中軸から出ている。頂部にも長い羽片が見られる。肝心な中軸の翼を探すと、中軸が細長い羽片と同じような形をしているのが見えた。
イノモトソウ
最後に紹介されたのはオクマワラビである。葉身は細長い三角形で、先へ行くと、羽片が短くなっている。裏には胞子嚢が2列に並んでいた。
オクマワラビ
撮影 6月18日
記 平成30年6月21日(木)