公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

四季の森公園「ウナギツカミ、キツネノボタン、ヌスビトハギが咲く」

620日(水)
 
 今日は四季の森公園でシダの観察会があるので、少し早めに行き、蓮池の周りの植物を見てまわった。蓮池前にあるアキニレを見て進むと、白色の花が目に入ってきた。この花はナンテンと分かる。近くの公園でも花が咲き出している。6枚の白色の花弁は平開から裏側へ反るようになっている。そのため、内側の雄しべや雌しべがよく見える。
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 ナンテンの花

 クサヨシを見た。先日も、花期を終えたクサヨシが花序が閉じたのを確認しているが、改めて確認した。確かに花序は閉じていた。
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 花期を終え、花序は閉じたクサヨシ

 蓮池を見ると、木道際にピンク色のものが見えた。何か花が咲いたのかも知れないと思い、写真を撮った。5枚の薄いピンク色の花びらが開いていた。葉と花を見て、これはアキノウナギツカミではないかと思った。それにしてもアキノウナギツカミが出てくるのには早すぎると思い、調べた。花被片は5枚、葉の基部は心形〜やじり形で茎を挟んでいる。また、茎には逆棘がみられる。牧野新日本植物図鑑を見ると、アキノウナギツカミの上にウナギヅル(ウナギツカミ)が記載されていて、そこを読むと、花期が59月頃とあった。また、図を見ると、アキノウナギツカミほど細長くなかった。この花はウナギヅル(ウナギツカミ)になるようだ。
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ウナギヅル(ウナギツカミ)

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 ウナギヅル(ウナギツカミ)の花

 ウナギヅル(ウナギツカミ)の傍に、黄色い花が見えた。この花はケキツネノボタンとしていた花である。ケキツネノボタン4月に1度見ているので、再び咲き出したのかと思った。牧野新日本植物図鑑によると、「ケキツネノボタンは、田の間などの湿地に生える越年生草本」という。環境としては合っている。また、「ケキツネノボタンのそう果の先端はほぼ真っ直ぐで曲がらない」とある。一方、キツネノボタンについてみると、「道端や、溝のわき、山裾、流れのそばなどの湿地に生える越年生の有毒草本・・・」とある。花期についてみると、ケキツネノボタンは、「春から夏にかけて・・・」とあり、キツネノボタンは、「春、夏、秋にわたって・・・」とある。こう見ると、キツネノボタンの方が花期が長いようだ。更に、茎に毛についてみると、キツネノボタンは、「茎、葉とも毛が少なく、・・・」とある。今まで、キツネノボタンの茎や葉には毛が全くないと間違えて覚えていたようだ。この花の茎や葉には多少の毛が認められる。これが探し求めていたキツネノボタンになるらしいことが分かってきた。「やれやれ・・・」と思った途端、ケキツネノボタンの次に、コキツネノボタンとオトコゼリが掲載されていて、振り出しに戻された気がした。読んでいくと、コキツネノボタン45月頃、花径8mmの花を、オトコゼリは夏から秋にかけて、花径1cmの花を咲かせるという。これを読み終わり、改めてほっとした。
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キツネノボタン:茎などに多少の毛がる

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 キツネノボタンそう果の先端は曲がっている

 アメリヤマゴボウ(ヨウシュウヤマゴボウ)が大分咲いてきた。この花には花びらがなく、白く花びらに見えるものは萼だという。この花は下からだんだん咲いてくるようだ。もう、開花が大分上へきていることは花期が終わりに来ていることを示している。
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  アメリヤマゴボウ(ヨウシュウヤマゴボウ

 紫からピンク色の小さな花が咲いている。葉を見るとヌスビトハギではないかと思う。もう咲くのかと思い、昨年の記録を調べてみた。昨年は728日に開花を見ている。恐らく、もっと前に咲き出していると思うが、それにしても今年の開花は早いと思う。この花はマメ科の花で、蝶形花になっている。旗弁、翼弁、竜骨弁がある。昨年、この花の写真を撮ろうと、何枚も撮っては見直した。
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ヌスビトハギ

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ヌスビトハギの花:蝶形花(旗弁、翼弁、竜骨弁)

撮影:617

  記 平成30618日(月)