四季の森公園「カラタネオガタマ、クサヨシ、クサレダマ、アレチギシギシ」
5月28日(月)
観察会の後、まだ時間があったので、今回、先日の観察会を振り返りながら幾つかを見直した。まず、ホタル橋へ来る途中にあったカラタネオガタマをみた。カラタネオガタマの名前が覚えにくい名前だったので、記名されている名前を確認した。次に、この花へ近づくとバナナの匂いがするというので、確認した。先日の観察会の時はよく分からなかたが、確かにバナナの香りがしてきた。また、花弁を数えると、6枚と分かった。
カラタネオガタマの花
キショウブの咲いているところへ戻った。キショウブの花はなくなっているが、ここにクサヨシが出現してきている。先日、三ツ池公園で、ハルガヤを見た時、クサヨシとハルガヤとはどこが違うのか、よく知りたいと思った。背丈は170cmあった。クサヨシとミノボロは背丈が違うので区別が簡単という資料がったが、その通りだった。その他観察したことを書き上げて見る。
上の葉 長さ17cm、幅1cm
下の葉 長さ35cm、幅1cm
花序 12cm
小穂 長さ8mm
葉舌 3~4mm
上の葉の葉を計測していたら、下の葉が非常に長かったことに気が付いた。調べてみると、柄のない小花を付けるミノボロとは大分違っていることが分かって来た。
クサヨシ:花序が開いている
クサヨシ:花序が閉じている
木道を進むと、ミツバウツギやニシキギのある下の水辺を見ると、見覚えのある草が見えた。ここからはよく分かり難いが、細い葉が3枚輪生しているようだ。この草は舞岡公園で見たクサレダマではないだろうか(資料1)。資料1を見直すと、「クサレダマの葉は対生、または3~4輪生とのことだが、ここで見るものは対生か3輪生になっている」と書いていた。ここで見える試料も3枚が輪生しているように見える。花が咲けばはっきりするが、恐らくクサレダマになると思われる。また、資料2によると、「生育地がヨシと競合し、ヨシに負けて生育範囲が狭まって行き、石川県レッドデータブックでは、絶滅危惧Ⅱ類とされている」と書いていた。ここでも水辺の広い範囲はアシ(ヨシ)が占有しており、クサレダマの生息地は片隅の山際になっている。
葉のつき方がはっきりつかめなかったので、別の日に改めて確認すると、十文字を描くように対生していることが分かり、クサレダマではなくなった。茎は四角っぽく稜がある。資料3によると、「茎は4綾形」と書かれている。これはクサレダマでなく、ミソハギになるようだ。
ミソハギ:十文字を描くような対生
観察会では説明がなかったが、アレチギシギシが沢山出ている。似たものにギシギシがあるが、此方は株が大きく葉をはじめ全体が大型になっているギシギシは。牧野新日本植物図鑑によると、「ギシギシについては花弁はなく、萼片6個、雄しべ6個、花柱は3個、柱頭は毛状に裂ける」とあるが、アレチギシギシについては、雄しべ6個、花柱は3個について触れられているが、花弁や萼片については詳しく触れられていない。ギシギシ、アレチギシギシの花がどのようになっているのか分からないので、調べると、ギシギシについては、資料1で、アレチギシギシについては、資料2で同じように「同株内に両性花と雌性花があり」と書かれている。ギシギシについては試料の写真を見ると、両性花と雌性花の存在が分かって来たが、アレチギシギシについては写真が鮮明でないので、よく分からなかった。
アレチギシギシの花
ギシギシの花:両性花と雌性花がある(以前の写真)
撮影:5月19日
記 平成30年5月25日(金)