四季の公園・自然観察会3 「ハナショウブ、エゴノキ、マユミ、シナサワグルミ、ヒメグルミ、ガマズミ」
5月18日(金)
雨が小降りになったので、再び草原へ戻り、アヤメとハナショウブを見た。アヤメはもう花が殆ど終わっていたが、ハナショウブは1本だけ咲いていた。アヤメの葉を見て、「こちら側は表ですか、裏ですか」の質問が出された。答えはどちらも裏である。アヤメなどの葉は、表側が反り返り、包むようになってしまっている。葉の付け根を見るとそのことが分かる。このことは以前、シャガの葉について調べたことがあった。アヤメ、カキツバタ、ハナショウブの順に咲いてくるようで、最後のハナショウブである。アヤメやカキツバタより花がひとまわり大きく、豪華さがある。下記の資料によると、「ハナショウブは自生するノハナショウブの変わり咲きをもとに日本各地で改良されたもの」とあった。
芦原湿原に沿って木道を進み、エゴノキを目指した。エゴノキの花は下向きに咲いており、花の下へ来ると、何となく清々しさを感じる。この現象は、この花から仄かな香りが放たれているせいであるようだ。これも昆虫を呼ぶ1つの作戦らしい。エゴノキハヒラタマルフシノムシコブの話もあった。
エゴノキの観察風景
エゴノキの花
直ぐ隣にマユミの樹がある。緑白色の小さな花で、そろそろ花は終わりに来ているようだった。花弁4枚、雄しべが4本が見える。写真を撮ったら、偶然アリが写っていた。マユミとアリは何か関係があるのだろうか。
マユミ
雨がまた降り出した。こうなるとなかなか写真が撮り難い。未だ観察が始まっていくらも経っていないので、急ぎ足で次のヤマボウシへ進んだ。先日も写真に収めているが、白さが目立ってきていた。そろそろ中の小花が咲いてくるのではと思って、望遠写真を撮ったが、未だのようだった。
ヤマボウシの花(萼)
シナサワグルミのところまで来た。下のところに見えた果実について説明があったが、雨でカメラが濡れてくるので、写真に収められなかった。シナサワグルミの奥のクルミの樹についてヒメグルミとの説明があった。ヒメグルミの名前は初めて聞く名前で、オニグルミ、シナサワグルミ、ヒメグルミはどこが違うのだろうかと思った。下記の資料では、「ノグルミ、サワグルミ、シナサワグルミ、オニグルミ、ヒメグルミ、テウチグルミ、ヒッコリー、ペカン」の8種類が挙げられていた。思わず、「こんなにもあるのか」と吃驚した。また、オニグルミとヒメグルミの区別は「葉や幹などでは両者の区別はむつかしい」とあった。
ヒメグルミ
ヒメグルミの葉
一番奥のガマズミのところへ来た。先日より花数が増えている。「いよいよガマズミの季節になったか」と思った。先日はこのガマズミを見ていると、ウグイスが飛んで来て止まったので、慌てて写真を通ったことが思い出される。今日はこの天気なので、ウグイスの声は聞こえない。
ガマズミ
雨が止むことなく、次第に激しくなってきたので、今日の観察会はここで終了することになった。残念な思いをしながら参加者はショウブ園の方へ引き上げて行った。
撮影:5月13日
記 平成30年5月16日(水)