ハクモクレンが咲く
3月20日(火)
サクラの花を見終わったので、今日はそのまま帰ろうと、出口へ来ると、出口にあるトサミズキが気になった。近づいて見ると、黄色くなっている。花が咲き出したのではと、足を止め、見直した。確かに咲いている。この花を見ると、ヒュウガミズキの名前が浮かんでくる。以前、下記の資料で、「トサミズキの方が大型で、房の数が5~10個、おしべの先が茶褐色になるという」と書いたが、花の咲きたてだと、見極めが難しい。
トサミズキ
トサミズキの花
トサミズキから目を話すと、小雨に濡れたヒメオドリオソウが見えた。もうこの花は何度も見かけている。ハート形に近い形をした葉には上に向かった伏毛が目立つ。一寸見ただけだと、同じ時期に咲くオオイヌノフグリの葉と見間違えてしまう。この花のつくりは、唇形花で小さいが、つくりの巧妙さに驚かされる
ヒメオドリオソウ
トサミズキの開花を見ると、足は逆戻りをしてしまった。ハクモクレンが咲き出し、満開状態になっている。1週間前の3月10日は、冬芽の先が開け、黄緑色の新しい芽鱗に変わっていたところだった。それがこのような状態に変わった。急激な変化に驚かされる。冬芽から花に変わると、ハクモクレンは、コブシと見違えるようになってくる。
ハクモクレンの花
先日開花したカンヒザクラに目が行った。冬芽から出た3~4本の花柄が伸び、その先に鮮紅色の花を下向きに付けている。小雨の降る中で見るカンヒザクラには深紅の艶のある美しさがない。どことなく花が萎み加減で、このまま花期を終えるような気配を感じる。カンヒザクラは南方系のサクラで、この花を親とし、カンザクラなどの赤みのあるサクラの花がつくられている。
公園には、白色が1本、赤色が2本のハナモモの樹が3本ある。この公園がつくられた時分は4本が植えられた。しかし、1本は暴風のため倒れたまま枯れてしまい、3本が残された。冬芽を見ると、楕円形から丸く変わってきている。さらに、先は桃色になっている。開花はもう直ぐそこまで来ていると分かる。
ハナモモ
目を公園の中へ向けると、ユキヤナギが見えてきた。つい最近まで茶色く、枯れた枝のようだったが、今は緑の葉と白色の花に包まれ、生き生きしている姿に変わっている。春の息吹が伝わってくる。
ユキヤナギの花
公園の片隅のジンチョウゲを思い出し、近づいた。ずっと以前は、この時期に公園へ入ると、ジンチョウゲの強い匂いが漂ってきた。然しジンチョウゲの株が激減した今は、あの香はよっぽど近づかないと分からなくなってしまっている。花は咲き出していた。花弁に見える萼は、外側が赤紫色で、内側は白色である。
ジンチョウゲの花
撮影:3月16日
記 平成30年3月18日(日)