公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

この樹はクロガネモチになるようだ

214日(水)
 
 林を抜け出ると、明るいちびっこ広場へ出た。この広場に大きなサクラの樹があり、目が惹き寄せられた。公園の目立つところにある大きなサクラの樹だから恐らくソメイヨシノだろうと冬芽を確認した。すると、芽鱗には毛がなく、先が尖っていた。この形から推定すると、ヤマザクラになりそうだ。はす池の横の前山にはヤマザクラが沢山見られたので、その可能性が高い。
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 ヤマザクラの冬芽

 直ぐ近くにもう1本大きな樹があった。この樹はケヤキと分かる。幹の表面は滑らかだが、下の方には樹皮が剝げた痕が斑点状に残っている。
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 広場の縁に幹が似ている2本の樹がある。遠くからは区別がつかない。近くで見ると、両方の幹に縦方向の溝模様があるが、左側幹の方が荒く、深い。右側の幹を見ていると、「水木」と書かれた名札が付いていた。この結果、左がコナラで、右がミズキと分かった。
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 左:コナラ  右:ミズキ

 広場の中央近くに緑の葉を沢山付けた樹が2本並んでいた。葉のない樹ばかり目にしてきたので、物珍しく見えた。樹の上の方を見ていると、右側の樹に赤い果実が、左側の樹には黄緑色の果実が付いていた。2本の樹は別の樹に思えたが、葉などは同じである。この2つの樹はクロガネモチではないだろうかと思った。しかし、よく見かけるクロガネモチの果実はぎっしりついているのに対し、数が少ない。若しかしたら、モチノキなのかもしれないと思い、モチノキとクロガネモチはどこが違うのか調べることになった。資料1によると、「モチノキの葉の先端の丸みは、クロガネモチの木には無いので簡単に区別がつく」と書かれていた。こういう違いもあるのかと、色々写真等を見たが、明確には区別できなかった。他に分かりやすい資料がないものかと調べると、資料2が出て来た。資料2によると、「モチノキの実は大きめで,1つの果柄から1個しか実をつけない。・・・クロガネモチの実はモチノキよりはひと回り小さく,1つの果柄から45個の粒状の実をつける」と記述されていた。そこで、過去に撮影したモチノキの資料を見直した。すると、1つの果柄から1個しか実がついていない事実が分かってきた(資料3)。果実は高い所にあるので、計測できないが、この樹は最初に思ったクロガネモチになるようだ。
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クロガネモチの樹

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右側の樹の果実

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 左側の樹の果実

 ちびっこ広場の入り口の道沿いにアキニレの樹が並木になっている。先日、この樹を見た時は、黄色く染まった葉を沢山付けていた。その時の葉は、ケヤキの葉をひと回り小さくした葉に似ていた。樹に「アキニレ」と書かれた名札があったので、北口の入り口で見たアキニレと同じものであることが分かった。幹の表皮は細かなひび割れが入り、所々剥げかかっている。先程の冬芽と変わりないと思うが冬芽を撮影した。
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アキニレ

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 アキニレの冬芽

撮影:131
 
  記  平成30211日(日)