公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

芽鱗を覆うものは何だろうか「ナツツバキ、ロウブ」

23日(土)
 
 もみじ休憩所へ着くと、広場は閑散としていた。緑豊かっだった景色、紅葉で映えた景色の面影はなく、枝分かれした細い枝が犇いている冬風景色であった。この広場の入り口にナツツバキがあり、ここへ来るとこの冬芽の成長の様子を見ることにしている。
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 もみじ休憩所広場

 ナツツバキは藪沿いと、植込みの2か所にある。冬芽を見ると、大分白色の部分が目立ってきた。冬芽を包んでいるものは芽鱗というが、この茶褐色のものも芽鱗になるのだろうか。中央が割れ、中の白色の毛が出始めている。この毛で覆われたものは芽鱗になり、数枚ある。
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藪沿いのナツツバキ

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 ナツツバキの冬芽:外側の皮が付いている

 この冬芽は、上で述べた外側のものが取れ、毛で覆われた芽鱗の姿になっている。この冬芽が成長し、上へ伸びると、芽鱗が瓦状に組み合わされた冬芽の姿に変わってくる。こうなると、ナツツバキの冬芽の姿らしくなる。
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 ナツツバキの冬芽:外側の皮が取れた

 ナツツバキの後は道を隔てたところにあるリョウブを見ることにしている。リョウブの冬芽は早めに芽鱗が取れ、裸芽で冬を過ごすという。今まで見て来た冬芽は、芽鱗に縦の溝ができ、そこを境に左右に開いて、帽子を脱ぐように芽鱗が剥がれるが、この冬芽を見ると、様子が違っている。外側の芽鱗が3枚に割れ、中から冬芽が出てきている。しかも、出て来た冬芽の表面は茶褐色の毛で覆われている。この冬芽を見た時、これはリョウブの冬芽だろうかと疑った。
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 リョウブの冬芽:芽鱗の外側に皮が見られる

 普通見かけるリョウブの冬芽は此方である。外側は毛で覆われた芽鱗で、未だ芽鱗が付いている状態である。上の写真とこの写真と比べて見ると、上の写真で見る一番外側の殻のようなものが取れてから、毛で覆われた冬芽が出てくるようだ。そして、その毛で覆われた芽鱗が取れ、裸芽になるようだ。どうも、裸芽になるには2段階の過程があるようだ。
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 リョウブの冬芽リョウブの冬芽:芽鱗の外側に皮が取れている

 もみじ休憩所の広場には、先日降った雪が残っている。ここのカエデはイロハモミジと思う。暗赤褐の綺麗な冬芽なので、写真に残した。冬芽は長さ2㎜、幅1㎜と非常に小さい。暗赤褐色で先が鋭角になっている。
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 イロハモミジの冬芽

 ここからばらの丸の広場へ進むが、赤土の路面は滑りやすい。この右側にリョウブやクヌギ、マユミなどがあるが、気を付けながら前へ進んで行った。水田へ下りる坂道へ来たが、ここにあるウグイスカグラが見当たらない。この花も早春に咲いてくるが、葉などがないと見つけにくい。
 坂の半ばほどのところにヤマコウバシがある。昨年、この花を何とか捉えたが、未だ、よく分かっていない。枝を見ると、赤茶色をした綺麗な冬芽が付いていた。中には大分大きなものもある。計測すると、長さ8㎜、幅3㎜あった。中央付近が一番太いようだ。
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 ヤマコウバシの冬芽

撮影:127
 
  記  平成3021日(木)