公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

県立四季の森公園 「 サワグルミの冬芽」

1230日(土)
 
 芦原湿原の終わりまで来たが、まだ細い道が不動の滝まで通じている。今日は、ここから芦原湿原の右側の樹を見ながら戻ることにした。日陰の中をここまで歩いてきたが、再び同じ日陰の中を進むことになる。日が当たらないと、寒さが身に染みてくる。
 スタート地点の樹木を見た。コナラと思える太い樹と、その右側に細い樹が見える。両方とも幹の表面に溝の入った線模様がある。この模様から思いつくのはコナラである。しかし、樹に葉がないので、他の手掛かりを探さなければならない。手掛かりとして考えられるのは冬芽になる。細い樹の冬芽を見ると、コナラの冬芽とは全く違って、葉の形が推定できる裸芽であった。薄い葉のような形に見えるこの冬芽は初めて見る冬芽になる。色々な資料を参考にし、漸く下記の資料1へ辿り着いて、試料とそっくりな写真を見ると、名前が「サワグルミ」となっていた。サワグルミの冬芽と聞き、吃驚した。サワグルミの冬芽は、舞岡公園で何度も見ている。しかし、この写真とは全く違って、滑らかな皮を被っていた。そこで、サワグルミの冬芽について他の資料を当ってみた。すると、資料2にも同じような写真が掲載されていた。今まで見ていたサワグルミは高木なので、撮影した写真で判断していた。外側の皮(芽鱗になるのか)が取れると、このような裸芽の姿になるかと初めて分かった。そうすると、左の太い樹は、よく確認せず、コナラと判断したが、この樹もサワグルミになるのかも知れない。
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中央の太い樹:サワグルミ? 右側の細い樹:サワグルミ

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 サワグルミの冬芽

 次に見たものは、細い枝が絡み合っている樹だった。下の幹には浅い溝が入った筋模様が見られる。冬芽は対になっていて、濃紫色の球に近い形をしている。マユミの感じがするが、マユミの冬芽は緑色をしているので、定かでない。
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 マユミの冬芽?

 灰白色の幹が6本ぐらい纏まっている。この樹は一体何の樹だろうか。若い幹のようなので、幹からは検討つけ難かった。上を見ると、運よく黄色くなった葉が残されていたので撮影した。葉はイヌシデの葉のように見えたが、写真を見ると、鋸歯は細かくなく、先が棘のようになっていなかった。この形から判断すると、イヌシデでなく、ケヤキになるようだ。株の基を見ると、幹の表皮が剝かけており、ケヤキの特徴を示していた。
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灰白色の幹が6本ぐらい纏まっている樹

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葉の様子

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 幹の基

 幹が薄緑色した2本の樹が見えてきた。この2本の樹は何の樹だろうか。肉眼で見ている間は、樹木名は分からなかった。上空を見ると、冬芽があったので撮影すると、赤褐色の冬芽が写っていた。写真は鮮明ではないが、ミズキの冬芽と分かった。幹の写真を拡大して見ると、薄く、縦方向に筋模様が見える。やはりミズキの樹を示している。
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幹が薄緑色した2本の樹(右側の2本):ミズキ

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冬芽:ミズキ

撮影:1220

  記  平成291223日(土)