公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

県立四季の森公園 「ナノハナが咲いていた」

1217日(日)
 
 芦原湿原が終わりになると、右側に休憩所があった。今までの中で一番大きな休憩所である。休憩所へ来ると、棚田のような湿原が広がっていて、湿原の中を歩けるように広い木道が設置されていた。ここの湿原は何だろうかと、案内書を見ると、しょうぶ園と記されていた。今は沼のどこを見てもしょうぶ園の面影がない。ここが来年の初夏頃には色々なショウブの花で華やかになる光景を想像してみた。
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 しょうぶ園

 ショウブ棚の奥は紅葉の見どころになっている。少し奥まで進んでみた。赤く染まったのはカエデで、その他はコナラのようだった。奥を見ると、紅葉はさらに続いていた。
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 カエデとコナラの紅葉

 ショウブ棚の奥に水車があるというので、水車小屋まで入って行った。水車小屋は薄暗いところにあり、水車には上から水が垂れていた。少ない水でもたまると大きなエネルギーに変わることが分かる。自然のエネルギーを利用した機械として、この機械を生み出した発想の素晴らしさに感心する。このような水車が機能していた昔の生活を想像してみた。
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 水車小屋

 水車小屋の前の道は炭焼き小屋からモミジの森へと通じているらしい。今日は、北口へ行くために先程の休憩所へ戻った。木道を渡り始めた時、赤い果実が見えた。赤い果実を見て、これはハナミズキの果実かと思えた。しかし、ハナミズキの果実だと、果実は上を向いている。この果実は下を向いているので、明らかに違っている。更に幹を見ると、この幹は樹皮が剥がれそうになっている。ハナミズキの樹皮は細かい碁盤の目のような模様があるので、この点もハナミズキとは違っている。「何の樹か」と考えながら見ていると、「サンシュユ」と書かれた名札が付いていた。サンシュユはよく見かけていたが、果実を見ていなかった。サンシュユと分かり「本当なのだろうか」と訝しく思った。今まで見て来たサンシュユは冬芽が沢山あり、年内に数個咲きそうになっている。それが、このサンシュユには冬芽がほとんど見当たらい。
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 サンシュユの果実

 休憩所を離れ、北口へ向かった。ここから北口までどのくらいあるのか見当がつかない。右側に黄葉した樹が斜めに出ている。この樹は何だろうか。遠目にはコナラのように見えるが、確信がない。近づくと、クマノミズキと表示されていた。ミズキはよく見かけるが、クマノミズキは余り見かけない。先程、不動の滝へ入るとき、ちびっこ広場にクマノミズキがあった。しかし、その樹には葉などがなかったので、撮影して来なかった。この樹を見ると、黄色くなった葉が付いている。以前調べた下記の資料によると、「ミズキの互生に対し、クマノミズキは対生になっている」と葉のつき方が違う点を確認している。葉を見ると、形はミズキの葉にそっくりだったが、つき方を確認しなかった。次回調べ直したい。
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クマノミズキの黄葉

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 クマノミズキの葉

 そのまま進むと池が見えて来た。遠方の景色を見ると、あそこが入って来た北口と分かった。池沿いに進んだ。北門近くになると、水面近くに1株ぐらいの黄色い花が見えて来た。感じからしてナノハナである。「もう咲くのか」と季節を疑った。近くへ来て、望遠写真を撮ると、ナノハナに間違いないようだ。自然委は捉えようのない不思議さがある。
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北口が見える

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池の畔に咲いたナノハナ

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 ナノハナ

撮影:126
 
  記  平成29128日(金)