公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

県立四季の森公園 「ムラサキシキブの果実が残っていた」

1216日(日)
 
 ちびっこ広場の下に不動の滝があるというので、下り口を探した。案内図によると、ちびっこ広場の脇から下りることになっているが、一寸行き過ぎてまごついた。ちびっこ広場に戻って、進み直すと、クマノミズキの樹があり、そこの前に下り口が見つかった。細い階段である。
 階段を下りると、下は薄暗くなっていた。水路があったので、どこに不動の滝があるか探した。しかし、滝は見つからなかった。脇に「わたしは滝の石です」と書かれた案内板があったので読んでみた。この近辺は宅地開発が行われる前は、森林が茂っていて、この谷では湧き水があり、滝を形成していたことが伺える。今は、土地の保水性がなくなり、湧き水も絶え、石組だけが残されてきたように見受けられる。しかし、下の方ではわずかに湧き水があるようだ。
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不動の滝

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案内板:滝の由来がかかれている
 
 水路に沿って進み始めたとき、後ろからも、前からも人がだれ一人来ないので、この道は本当に北口へ出るのだろうかと心配になった。案内図を見直すと、この先に休憩所があることになっている。そこまで行ってみようと進んだ。
 薄暗い中にカエデの紅葉が次々と見えて来た。周りが薄暗くても、カエデの紅葉は綺麗に映る。更に進むと、真っ直ぐ伸びた高い樹が見えて来た。上空にも葉が見つからない。しかし、この幹を見た時、この樹はカツラの樹と分かった。カツラの樹は、北門へ入った時見たばかりなので、印象に残っている。念のために上空を見ると、果実の残りを見ることが出来た。
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カエデの紅葉

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 カツラの樹

 カエデの美しい光景が続く、視野が開け沼に出た。沼には刈残されたヨシが枯れたまま残されている。対岸の紅葉が綺麗だ。左へ行くほど色が濃くなっている。樹の種類が違うのだろうか。
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 カエデの紅葉

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対岸の紅葉(コナラ)

 対岸へまわり、樹の違いがあるか見た。濃い赤褐色に染まっているのは、クヌギか、コナラである。分かっていたと思っていたことが、実際に分かっていないことになった。再度、「クヌギの鋸歯の先は針のようになっていて、コナラの先は尖っているが針の様ではない」ことをおさらいして、見なした。この葉の鋸歯の先は針になっていない。従って、コナラになる。3つの樹の幹と葉を確認すると、見掛けの色違いがあるけど、いずれもコナラであることが分かった。コナラは「黄葉する」この先入観が強く、赤色に近い赤褐色にまで変わるとは思っていなかった。
 
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赤褐色に染まったコナラ

 案内書によると、沼に見えたのは芦原湿原であった。見たとこら、結構広く感じた。今は枯葉などが表面をいっぱいに埋めているので、水面が見えない。水はこの下にあるのかも知れない。湿原に沿って進むと、左側の藪に紫色の花のようなものが見えて来た。薄暗く、遠いので、花なのかどうかよく分からない。カメラで撮影してみると、紫色の粒が写っており、花ではないらしいことが分かった。
 この紫色の粒が果実と言うことを考えると、この樹はムラサキシキブコムラサキになる。この時期にムラサキシキブの果実が残っているだろうかと考え、写真をよく見直してみた。花柄の出ている位置を見ると、葉腋から出ているように見える。従って、この樹はムラサキシキブになるようだ。
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果実の枝の出ている位置
 
撮影:126
 
  記  平成29128日(金)