県立四季の森公園 「シキザクラ(四季桜)が咲いていた」
12月13日(水)
サクラの谷へ出ると、広場があり視野が開けて来た。今まで日陰を歩いてきたので、寒かったが、急に日光が当たり、暖かさを感じて来た。この広場にベンチがあったので、一休みした。まるで日向ぼっこをしているようだった。
ベンチに腰を下ろしていると、目の前に白色のサクラのような花が目に入って来た。三ツ池で、ジュウガツザクラやフユザクラを見て来たが、その仲間のように見える。しかし、この樹は背丈が低い。こういうサクラもあるのかと思い近付いた。すると、シキザクラ(四季桜)と記名されていた。この名前は初めて聞く名前であるので、調べてみた。
下記の資料によると、「1820年頃、現小原北町の藤本玄碩(ふじもとげんせき)という医師が、名古屋方面から苗を求めて、小原地区に植えたものが親木となって広まったと伝えられています。」と記述されていた。豊田市で広まっている珍しいサクラのようだ。また、このサクラは「マメザクラとエドヒガンの種間雑種と考えられ・・・」との記述もある。ジュウガツザクラはエドヒガンとコヒガンザクラからつくられた園芸種(資料1)、フユザクラはオオシマザクラとマメザクラ間の雑種(資料2)と言うことを考えると、シキザクラ(四季桜)はジュウガツザクラとフユザクラの中間種のように思える。
そこで、シキザクラ(四季桜)をよく見ると、一重である。これはフユザクラと同じになる。萼筒を見ると、太く、膨らみがある。膨らみがある点はエドヒガン系を示している。花の直径は2㎝であった。花は小さく、マメザクラ系を現わしている。シキザクラ(四季桜)は、「4月上旬頃と10月末頃の年二回開花する」という
シキザクラ(四季桜)
シキザクラ(四季桜):花
シキザクラ(四季桜):萼筒
珍しいシキザクラ(四季桜)を見て、強い印象を受けた。余韻を残しながら、次の草木を見ることにした。公園の横には広い道があり、車の走る音が聞えた。垣根へ近づくと、そこは2~3人が通れる小さな東門があった。北門の大きな門からすると、小さな裏門のようだ。
東門から引き返し、再び、広場へ戻って来た。直ぐ左手に大きな樹があったので、見ると、暖かそうな毛を纏った冬芽が見えた。これはコブシの樹である。見たところ冬芽は、まだ小さいようだった。
コブシの樹
コブシの樹の冬芽
撮影:12月6日
記 平成29年12月7日(木)