公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

これがタイアザミになるのでは

930日(土)
 
 課題の1つのアザミが出て来た。1株だけで観察しやすい。花を見てもタイアザミとノハラアザミの違いが分からないので、下の根生葉の有無を確かめた。1株だけだったので、周りの草は簡単に除けられた。根生葉は見つからなかった。「タイアザミには根生葉がなく、ノハラザミには根生葉がある」この事実から判断すると、このアザミはタイアザミになるようだ。確認のため花に目をやり、総苞片を見た。総苞片の先は黄緑色でやや下向きに反っている。これ性質はタイアザミが持っている性質である。恐らくこのアザミはタイアザミになることと思う。今まで、アザミを見ると、根生葉の有無を見ようとしていたが、上手く見ることが出来なかったが、今日は運がよく、簡単に見ることが出来た。
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タイアザミ

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タイアザミ:根生葉はなかった

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 タイアザミ:総苞片が外側へ反っている

 丘の上の広場へ出た。先日までは、ここの広場にブタクサが繁茂し、花を付けていた。その光景がカゼクサに変わっている。元々ブタクサが繁茂している間をカゼクサの株が埋めていたので、いずれこの様な光景になると予想していた。ここへ訪れるのに少し日にちが開いたため、カゼクサの方も最盛期が過ぎているように見えた。カゼクサのポイントをチェックした。
 カゼクサの葉の付け根、葉鞘には長い毛がある。葉舌は毛に隠されて分かり難い。小穂には小花が6個ぐらいあり、濃い紫色を帯びている。小穂の柄に腺がある。
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カゼクサ:ブタクサと入れ替わった

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カゼクサ:葉鞘

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カゼクサの花序
 
 このカゼクサの小群落の端の片方にはチカラシバが、もう片方にはヤハズソウが存在している。この光景からは、カゼクサ、チカラシバ、ヤハズソウの住み分けと生存競争が伺える。花を終えたブタクサと併せて考えると、自然界の厳しさが分かってくる。
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ヤハズソウ
 
 広場にある大きなシダレザクラの冬芽を見た。シダレザクラエドヒガン系のせいか、冬芽の芽鱗に毛が多い。この点は、エドヒガンとオオシマザクラからできたソメイヨシノの冬芽とよく似ている。シダレザクラの冬芽は枝に沿うように付いている。この性質は、エドヒガンの性質を受け継いでいるという。
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 シダレザクラの広場から一段低くなる斜面にキクイモがある。先日、キクイモかキクイモモドキかと検討した花である。「キクイモは、下の葉が対生で、上の葉が互生になっている」このことを改めて確認した。先日よりは大分花数が増えてきた。
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 キクイモ

撮影:924

  記  平成29927日(水)