公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ナツノタムラソウか、アキノタムラソウか迷う

927日(水)
 
  古民家の入り口まで戻ってきて、畦道へ下りようとしたところ園道の脇にクコの花が見つかった。紫色の花で、土手などでよく見かける。花弁が5枚に見えたが、裏側から見ると、花冠のものが筒状になっている。この枝には棘があるので、触る時は注意しなければならない。 
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 クコ

 ツリガネニンジンが見えたが、花は峠を越し、みすぼらしくなっている。花は釣鐘状の形をしており、名前とぴたりと一致している。花冠の外へ突き出は雌しべが印象に残る花である。
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 アメリカセンダングサの花が見えてきた。センダングサの仲間にもいろいろあり、区別が難しい。その中でもアメリカセンダングサだけは分かってきた。アメリカセンダングサらしきものを見た時は、「アメリカセンダングサは花の下にある総苞が長く張り出しているのが特徴である」ことを思い出し、確認することにしている。このセンダングサにも、長く突き出た総苞が見られる。
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 アキノタムラソウが見えてきた。アキノタムラソウと言っても、ナツノタムラソウとの区別がきちんとできていない。そろそろ花も末期に近づいてきているので、2つの違いを知る時間も限られてきた。最初は、「ナツノタムラソウの方が色が濃い」というので、色を中心に見てきたが、目にするものは殆どが色が濃く、薄いものは滅多に見ることがなかった。「何時までもナツノタムラソウが続くのか」と疑問を感じ、調べ直すと、「ナツノタムラソウは雄しべが曲がらず、花冠の外へ突き出る」ということを知り、2つの条件を合わせて見てきたが、一層迷うようになってしまった。今似ているのは、ナツ、アキのどちらになるのだろうか。花弁の色は濃く、雄しべは曲がっていない。しかし、雄しべは花冠の外へ突き出ていない。ナツノタムラソウになるのだろうか。
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 ナツノタムラソウ?、アキノタムラソウ?

 近くにもう1つのアキノタムラソウと思えるものが見えてきた。先程のとどう違うだろうか。此方は色が幾分薄い。しかし上の花の雄しべは真っ直ぐ伸び、明らかに花冠の上へ突き出ている。しかし、下の方は明らかに曲がっている。こうなると、色はアキノタムラソウで、上の花はナツノタムラソウで、下の花はアキノタムラソウなって仕舞う。こんなことがあるのだろうか。下の資料では、標本と実物の写真があったので、自分の写真と照らし合わせてみた。資料のアキノタムラソウの実物写真では、葯が花弁に接するように外へ出ているものがあり、多くは大きく曲がっている。ナツノタムラソウでは曲がっているものは示されていない。すると、上の写真、下の写真ともアキノタムラソウになるような気がしてきた。

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ナツノタムラソウ?、アキノタムラソウ?

撮影:9月14

  記  平成29925日(月)