公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ハクモクレンとコブシとは見分けが出来たと思っていたが

324日(金)
 
 ハクモクレンとコブシとは見分けが出来たと思っていたが、今年は迷ってしまった。2つの樹を見た時、冬芽の向きに違いがあることは一目で分かった。横を向いているのがコブシであると思い、コブシには花の下に1枚の葉があるというので確認してみたが、この1枚の葉が付いているのか、ついていないのか不明瞭で、この点だけを考えると、この樹はコブシなのかと疑問が湧いてきた。花弁を見ると、そっくりである。
 
今までは、下記の2点を基に2つを区別していた。
1ハクモクレンの冬芽は上を向いているのに対し、コブシの冬芽はいろいろな方向を向いており、定まらない。
2.花が咲いたとき、コブシの花の下には1枚葉があるが、ハクモクレンにはない。

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コブシ
 
 ところが、今年、ハクモクレンを見ていた時、蕾の中に赤紫色の花弁が見えたことから混乱が始まった。「ハクモクレンに赤紫色の花弁が出来ることがあるのだろうか」と色々な資料を当ってみた。しかし、このことに触れられた資料は見つからなかった。そこで、再度ハクモクレンを見直すと、白色の花弁の中央下の部分と中の雄しべの外側が赤紫色になっていることに気が付いた。
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白色の花弁の中央下の部分

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 雄しべの外側

 ハクモクレンの花弁の色については分かってきたが、コブシの花弁を見ると、ハクモクレンの花弁と全く同じになっていた。ここで、また混乱が始まった。「コブシと思っていたこの樹はコブシでなく、ハクモクレンになるのだろうか」という疑問が湧いてきた。
冬芽を再度見ることになった。ハクモクレンの冬芽は確かに全てが上を向いている。コブシの冬芽は確かに向きが定まっていない。ここまで来ても、混乱が続いていた。2つを区別するのに利用していた花の下の葉の存在を見た。しかし、見つからなかった。ここまで来る前にも1度花の下の葉を見ていたが、やはり見つからなかった。花の下に1枚の葉があるという先入観で見ていくと、その様なものがありそうにも見えてきた。
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 花の下に1枚の小さな葉がある

 混乱が続くので、再度2つの違いを調べると、花の大きさに違いがあり、ハクモクレンの方が大きいということが分かってきた。そこで、計測してみることにした。

2個の花について花弁を計測すると、
ハクモクレン・・・長さ7㎝、幅3㎝と長さ9㎝、幅4
コブシ・・・長さ6.5㎝、幅2.5㎝と長さ5㎝、幅3
であった。

計測すると、ハクモクレンの方が一回り大きいことが分かった。
 
 2つを区別するとき、冬芽の向き、花の下の葉、花の大きさ(花びらの長さ、幅)を調べれば、より確実に区別が出来ることが分かってきた。
 
撮影:221日、312日、18

  記  平成29320日(月)