公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

紐のようなものはキブシの新芽だった

731日(日)
 
 遠方へ出る機会が失われ、舞岡公園の観察が疎かになってしまった。今日は朝からムッとする居心地の悪い陽気であった。こんな時は雑木林などを訪れ、森林浴でもした方が健康にいい。重い足をゆっくり進めて行った。
 ケヤキ広場から入ると、もうハギが沢山花をつけていた。昨年、ここのハギをいろいろ調べて見ると、ヤマハギになった。ヤマハギの特徴は「花序が長く、1つの花を見ると翼弁と竜骨弁がほぼ同じ長さである」であった。確認して見た。
イメージ 1
沢山花をつけ出したヤマハギ

イメージ 2
ヤマハギの小花:翼弁と竜骨弁がほぼ同じ長さ
 
 ばらの丸の橋の手前にクヌギの樹がある。最初この樹を見たとき、果実は高いところにあり、しかも葉の影に隠れていて、鮮明な写真が撮れなかったので、クリの果実がついていると思った。ところが後日、果実を再確認すると、クヌギの果実と分かった。今見るとこの樹はクヌギと分かる。果実を見ると、クヌギの果実をしている。この樹は確かにクヌギの樹と分かったが、「クヌギとクリはどこが違うのか」という疑問が湧いてきた。果実が出来れば2つの違いは明らかである。「葉を見た時、区別がつけられないだろうか」との思いが浮かんだ。そこで調べて見ると、葉の縁の鋸歯に違いがあることが分かってきた。「クヌギの鋸歯は長く、白色に見える。クリの鋸歯には葉緑素があり、緑色に見える」という資料があった。写真を見ると、その通りになっている。「よく見ているなぁ」と思った。また、葉柄の長さにも違いがあり、クヌギの方が長いことも分かった。
イメージ 3
クヌギの樹

イメージ 4
クヌギの果実

イメージ 5
 クヌギの葉:鋸歯が白色で長い

 何時ものようにアカシデの果実を見た。前回(619日)に見た時とどう違うか見たが、ほとんど変わっていないようだった。強いていえば、めしべの痕が消えつつあるぐらいである。
イメージ 6
 アカシデの果実

 ばらの丸の橋の上は真夏の太陽が照りつけ暑かった。アカシデの写真が上手く撮れないので、何度も撮り直していると、汗が出て、喉が渇いてきた。橋を渡ると、大きなコナラ並木の下に入り、涼しくなった。早速、水分を補給し、気持ちが蘇った。
イメージ 7
 コナラ並木の下

 右の樹々を見ながら進んだ。この辺にキブシやマユミ、ムラサキシキブがあったが、今は花が咲いていないので、判別がつかなくなっている。
イメージ 8
 左側から・・・キブシ、ミズキ、ハコネウツギ

 葉影から細い紐のようなものが出ている。その紐には小さな新芽がついている。これは何だろうか。キブシには楕円形の果実が、マユミには四角形をした果実が、そしてムラサキシキブには小さな球形の果実がついているという先入観がある。この紐のようなものはどれにも該当しない。葉を見ると、互生である。すると、マユミやムラサキシキブではなくなる。キブシだけが互生である。これはキブシになるのだろうか。キブシの新芽を調べると、写真と同じものが出てきた。やはりこの紐のような新芽はキブシだった。
イメージ 9
 キブシの新芽

撮影:728
 
  記  平成28729日(金)