公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

養老渓谷 紅葉紀行 5

1216日(水)
  
 先を急ぐので出店を、素通りし、歩き出した。周りを見ると昔来たときと地理的にも大分違っている。駅を出たところから全く記憶が残っていない。地図を頼りに進まなければならないことになった。踏切を越え赤い橋(宝衛橋)を目指して進んだ。道が下っている。この道で合っているのだろうか。記憶では、坂を上って行き、左へ曲がった覚えがある。こんなに下っただろうか。不安を感じたが、地図ではこの道になっている。しばらく進むと、橋が見えた。あの橋が宝衛橋らしい。
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宝衛橋から下流方面
 
 橋の下を養老川が流れている。養老川の流れを見るのは何年ぶりだろう。普段川を見る機会がないので、この景色を見ると心身ともに癒される思いがする。橋を渡ると、畑が見える。この辺を左に曲がったことを覚えている。地図ではさらに先へ行ったところを左へ曲がることになっている。上り坂が続く、厚着をしてきたので、汗が滲んできた。脱ぐと寒そうなので、チャックを外して、からだに風が当たるようにした。歩いていると風が冷たい。額に汗が出てくる。汗を拭きながら、地道に坂道を上るしかない。左に曲がる道が見えてきた。道は下っている。
 上りから下りに変わった。「こんなに道が広かったか・・・」と記憶を辿ったが、思い出せない。道の両側は背の高い杉が植林されており、道にはほとんど日が当たっていない。坂を上って来る人、下りて行く人も見かけない。薄暗い、寂しい道が続く。急カーブを曲がると、下の方が明るくなった。右側にカエデの紅葉が見える。そろそろ養老渓谷の温泉街に入りそうな気配がしてきた。右の土手の陽だまりに青い花が見えた。ここへきて始めて見る花である。ツリガネソウと思える。もうとっくに花期を終えている花だが、たった1輪だけが残されていた。左前方に2番目の橋の白鳥橋が見えてきた。
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杉の植林

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カエデの紅葉が見える
 
 白鳥橋から上流を見た。紅葉が見えるかと思ったが、まだほとんど紅葉が進んでいないようだ。緑は先ほど見てきたものと同じスギ林だろうか。養老渓谷では地層がよく見える。ここでも正面に見えている。下流の紅葉の進みも上流とほとんど変わらない。この辺はカエデがないのだろうか、樹木の種類によっても紅葉の景色は変わってくる。
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白鳥橋から上流

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白鳥橋から下流
 
 道路に出て観音橋を目指して進むと、養老渓谷らしい景色が見えてきた。綺麗な太鼓橋が見える。あの赤い橋が観音橋のようだ。橋の向こう側に赤く染まったカエデが見える。観音橋の中間辺りでは、多くの人が止まり、上流へカメラを向けている。いい景色なのだろうと人の後を追って行った。立ち止まって上流を見ると、そこでは素晴らしい光景が広がっていた。蛇行する川を挟み両岸に鮮明に色付いた紅葉が見える。この1枚の景色を見て、これからの期待に胸が膨らんだ。
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観音橋
 
 次に目指すのは中瀬キャンプ場である。観音橋を渡ると、道に迷った。道は急な上り坂になっている。中瀬キャンプ場へ行くには下って行くことになっている。どうも違うようだ。もう少し進んでみようと、急坂を上り出した。同じ道を進んでいる人もいる。この先がどこへ通じているのか地図を見直すと、地図には「出世観音」と書かれていて、その先は分からない。下調べをし、出世観音の名は知っていた。兎に角出世観音まで行ってみようと、足を運んだ。直ぐそこかと思ったら、けっこう山を上った。出世観音らしき建物が見えてきた。建物には「養老山立國寺」と書かれていた。ここが出世観音らしい。ここで改めて、この先のコースを調べ直した。別の地図を見ると、やはり予定のコースから外れていた。山を下り元の道へ戻った。
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養老山立國寺

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養老山立國寺の境内
 
 中瀬を通り抜け、12時ごろまでには弘文洞入り口のバス停まで行かなければならない。これからどれだけ時間がかかるか分からない。ともかく弘文洞まで辿りつこうと足を速めた。中瀬の入り口は観音橋のすぐそばにあった。急ぎ始めたので、汗が滲んできた。
 

撮影:12月4日

養老渓谷 紅葉紀行 6 へつづく
  
  記  平成27124日(金)