公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

養老渓谷 紅葉紀行 2

1213日(日)
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粟又の滝

 「発車します」のナウンス後、気動車はゆっくり動き出した。「乗れてよかった」と安堵の気持ちになれた。気動車は走るとすぐに止まった。「上総村上駅」、最初の駅である。五井から発車して少し景色を見ながらと考えていたが、ここまでは何の景色を見る余裕がなかった。車内を見ると、パンフレットを持った人がたくさんいる。中には同じものを持っているグループもいる。皆同じ所へ行くように見える。車掌さんは切符売りで忙しそうだ。
 少し外の景色を見る余裕が出てきた。気動車はゆっくり田園地帯を進んでいる。そばを車が通る。気動車が抜かれる。それでも気動車のスピードは上がらず、同じスピードで走っている。車窓を見ているだけだが、空気が澄んできた気がする。からだが感じるのだから、確かに空気が違ってきているのだろう。鶴舞駅に着いた。気動車を待っていた人はみんな乗車して仕舞ったせいか、ホームには誰もいない。無人駅のようで、空席になった駅舎のベンチが横に広く見える。
 気動車の中の向かい側を見ると、左側が心持ち高くなっているように見える。エンジンの音も変わった気がする。気動車が斜面を上り出しているようだ。車窓にはまだ水田か、畑かが見える。ここらの景色を見ると、胸に迫ってくるものがある。昔、鶴舞へ皆さんに連れられてサクラを見に来たことがある。満開の桜を案内され、サクラの美しさを知ったのもここの鶴舞だった。帰りに、寿司屋さんへ寄ってみんなで握り寿司を食べた。その思い出が昨日のようだ。走る気動車の中で、11つの思い出が甦ってくる。
 川の水が溜まり出し、湖の気配がしてきた。この水溜まりは高滝湖へつながっている。強風で荒れているということだったが、気動車から見る水面は穏やかな感じがする。左の湖水を見ると、奥へ行くに従い湖面が広がっていることが分かる。右の方に少し湖面へ張り出しているところが見えた。もしかしたら、あそこが高滝神社だろうか。神社から続く湖面の下には古敷谷へつながる道があった。この道が下がったところに橋があり、その下を細い養老川が流れていた。今、その面影は湖面の下にある。
 気動車高滝駅に着いた。左側は山になっている。この山の上に加茂城がある。城と言っても、ホテルである。ここへは何回か行ったことがある。同窓会があり、皆さんと楽しんだひと時もある。ここから気動車はさらに斜面を上り始めた。
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高滝湖

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高滝神社
 
養老渓谷 紅葉紀行 3 へつづきます

 撮影:11.1.29 30
 

  記  平成27124日(金)