公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

黒部で見た樹木 1

1011日(水)
 
 欅平駅トロッコ列車を下り、広場に出るとそこは人で一杯であった。紅葉の季節で、今は見ごろになっている。広場の河沿いへ進むと、何本かの樹木があり、名札が付けられていた。
ヤマハンノキ、サワグルミ、ホオノキの名前がある。この中で馴染みのあるのはホオノキのみであった。
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欅平駅前の広場で見た樹木 両端:サワグルミ 中央:サワグルミ
 
 ヤマハンキは名前からして山、山間部に見られるものと思ったら、平地でも見られるらしい。

山地や平地に見られる落葉高木・・・(牧野新日本植物図鑑)

 葉は円形に近い形をしており、縁には10個余りの切れ目が入っている。幹は灰黒色で、縦方向に薄らと縞模様が見られる。
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ヤマハンキの葉

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ヤマハンキの幹

 サワグルミはすべての葉を落としており、箒状の姿になっている。枝先を見ると白いものが見えた。冬芽であることが分かる。どんな冬芽か望遠を効かしてみた。筆型をしており、先の方など一部に黒く見える部分もある。

サワグルミ
各地の深山の渓谷で湿ったところに生える落葉高木・・・(牧野新日本植物図鑑)

 「深山の渓谷に見られる」とあるが、都会の公園の中でも見ている。ただ、都会といっても田園風景のあるところである。冬芽が帽子のようなものを脱いでいる場面であった。ここでは、近くにオニグルミもあった。

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サワグルミ

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サワグルミの冬芽
 
 ホオノキは大きな葉が枯れ変色したまままだ枝に下がっていた。今日は、暖かい。ここへ来たらさぞ寒かろうと防寒具を用意してきたが、その心配はなかった。反対に上着を着ていると、汗が滲んできた。日陰に入ると、少しひんやりする。やはり深山である。歩き出すと、何か匂ってくる。草でも樹木でもなさそうだ。何だか分からない。
 歩き始めると、河よりに葉脈がはっきりした樹が現れた。果実か、冬芽かと思われるものもついている。この姿を見てハンノキを思いついた。しかし、葉を見るとハンノキはこれほど葉脈がきちんと並行には走っていなかったと記憶している。確認すると、やはりハンノキとは違うようだ。平行に走る葉脈を頼りに探していくとヤシャブシの名前が出てきた。写真を見るとよく似ている。
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 赤いカエデ、黄色いカエデが見える。コナラが黄色くなっているのも分かる。この黄色く染まり始めたのはカシワだろうか。葉はコナラに似ているが大分大きい。

・葉は互生(ごせい),枝先の葉は詰まって輪生状につく・・・

 枝先の葉は詰まって輪生状につく点を見ると、この葉をした樹木はカシワになるようだ。
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カシワ

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カシワの葉
 
 
撮影:114
 

  記 平成271110日(火)