公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

弘前城植物園 3 サンカクヨウがあった

54日(月)
 
 サクラを一通り見ることが出来た。こんなに沢山の種類を1度で見ることが出来、大いに勉強になった。ここまで管理してくることは大変な作業だったと思う。感謝のみである。
 サクラを離れ、他の樹木等を見ることにした。こちらにもいろいろなものがあるようだ。
 シデコブシを見た。普通のコブシはよく見る。シデコブシと普通のコブシはどこが違うのだろう。葉の下に葉が1枚付いている点は共通しているようだ。葉の枚数が違うようなので、調べると、コブシの6枚に対して、シデコブシはその倍以上ある。白色のシデコブシの近くにピンク色のシデコブシもあった。花のつくりは全く同じである。コブシもシデコブシもみなモクレン科である。モクレンシデコブシには白色系と赤色系があるが、コブシと聞くと、白色のみの気がする。こちらにも赤色系があるのだろうか。調べてみたが、見つからなかった。
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 昨日、カタクリの郷で見たカタクリキクザキイチゲを再度見ることが出来た。ここのカタクリの株は大きくないが、日陰のせいか、鮮やかな色をしている。キクザキイチゲは数がたくさんあり、再確認することが出来た。
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 黄色い小さな花が見える。花の形を見るとスミレの仲間であることが分かる。よく目にするのはタチツボスミレだが、黄色いスミレは珍しい。オオバキスミレと表示されている。葉が大きく、名前をよく表現している。葉脈が明確で、艶があるところに目が惹かれる。
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「これは何という名前の花なのかなぁ」ちょっと見たところフキの葉に似ている。しかし花を見れば、明らかにフキではない。いろいろな図鑑等にあたったが、中々解答が得られなかった。諦めがけていた時、「サンカクヨウ」に行き着いた。写真を見るとそっくりである。どのような花なのか、具体的に知ろうと調べたが、資料が少なくほとんど知ることが出来なかった。
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サンカクヨウ
 
 ブナの樹があった。名前はよく聞くが、実際に見る機会は少ない。今までに詳しく観察したこともなかったので、いいチャンスと思い、葉を見た。主脈、支脈とも溝になっている。多少の溝になっているものはいくらもあるが、これほど深いのは数が少ないのではと思う。葉の縁を見ると、鋸歯があっても不思議でない葉だが、鋸歯がなく、毛が密生している。葉の先に目をやると、細く伸びている。貴重な姿を捉えられたと思っている。
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ブナの葉
 
 もう1つのスミレがあった。こちらは鮮やかな紫色をしている。ケマルバスミレと表示してある。ケマルバスミレを調べると、花弁は白色で、紫色のものは載っていない。何かの間違いだろか。名前から判断して、毛があることが考えられるが、見たところそれほど顕著ではないような気がする。
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ケマルバスミレ
 
 出口近くにヒュウガミズキがあった。この花を見ると、トサミズキを思い出す。この2つの違いがようやく分かるようになってきた。花が小さく、数が少ない。おしべの葯が茶褐色になっていない・・・等のことを考え見ることが出来るようになった。
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ヒュウガミズキ
 
 広々としたサクラの美しい植物園であった。人が少なく、撮影するのにも人が写るのを気にする必要もなかった。サクラについていろいろな知識を頭に入れ、これから城内の桜見物に入る。新しい目で見直すことが出来そうだ。
 
撮影:423
 

  記  平成275月3日(日)