公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

節分追儺式が行われる

24日(水)
 
 昨日(23日)は神社の境内で節分追儺式が行われた。境内は日陰になっていて朝方は寒かった。時折北風が吹き、これからどうなるか心配された。
町内の女性部の人は、朝早くから接待に追われた。各家庭でおでんをつくったり、お昼のためのむすびをつくったりした。10時前大きな鍋に入れられたおでんが届けられた。ストーブを炊き、冷えないように温めた。
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朝早くから頑張る町内の女性部の人
 
 10時になると、年男、年女をはじめ節分追儺式関係の人が次々と集まってきた。直ぐに神楽殿へ入って、それぞれの装束に着替えた。やはり日本人である。誰の姿を見ても古式な装束が似合っている。この装束は自分自身では着るとができない。ここは国学院の学生さんが一人一人の面倒を見てくれた。
 古式な装束に着替えた年男、年女をはじめ節分追儺式関係の人が境内へ出てきた。境内はまだ寒い。みんな日向を求め移動した。日向で体を温めていると、町内の女性部の人から声がかかった。「おでんとお神酒をどうぞ!」出発に先立ち、体を温めると同時に清めた。
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体を温める姿
 
 予定の時刻が来たので、神の水で手、口を清め、関係者が本殿へ入った。ここで出発に先立つ儀式が厳かに行われた。出発を神に報告した一行は境内に出て隊形をつくった。宮司さんをはじめ、神社関係の人、年男・年女、総代さんと並んだ。これから5か町内を練り歩くことになる。
 太鼓を載せた先導車が動き出す。「デンデンデン、・・・、デデンがデン」と太鼓の音が町内へ響いていく。太鼓の音は遠くまで届く。この知らせを聞き、皆さんが見学に集まってくる。この行列の一行には頼もしい助っ人がいる。近くの小学校の3年生が最後尾を務めてくれる。お蔭で盛大な行列の一行になる。
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助っ人
 
 「デンデンデン、・・・、デデンがデン」と休みなく太鼓を打ち続けるのは学生さんである。車の荷台に乗っての動作なので疲れるのではないかを思われる。
 1つの町内を一巡すると、そこで追儺式が行われ、休憩を取ることになる。休憩場所では各町内の人がもてなしをしてくれる。遠いところはバスで移動し、近いところは徒歩で移動する。

追儺式の一行

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 一行は4時近くになり、我が町内へ戻ってくる。そのころになると、境内は多くの人が詰めかけている。町内を一巡し、一行が境内へ上ろうとすると、ひと人で通るところがない。何とか通り道を開けてもらい境内へ上る。ここも人でいっぱいになっている。人の隙間を見つけながら、何とか本殿へたどり着いた。
  ここで、5か町内をまわってきた報告をする儀式が行われる。みんなの顔に疲れは見られるが、これから行われる追儺式の本番に向けた期待感も伺える。
 本殿から一行は場所を境内につくられた舞台へと移動する。ここで最後の儀式が行われ、いったん本殿へ戻る。

 「梓弓爪弾く夜半の遠音にも 鬼追うほどに春立にけり」の和歌が朗詠される。その後、弓弦の儀が行われる。「ドンドンドン・・・えい!」、「ドンドンドン・・・やあ!」、「ドンドンドン・・・えい!」その後、「鬼は外」の掛け声で、豆を投げ、鬼を追い払う。最後に、福矢が投げられ、舞台での儀式は終わる。
 この儀式の間も、多くの人は待ちきれない。袋の口を大きく開け、盛んに声をかける。この歓声の中を一行は一旦引き揚げる。「あれ、どうしなのか」と訝しげに思っている子供もいる。「もうすぐ始まるよ!」と言って、舞台を下りていく。
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福豆を待つ観衆

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福豆をまく稚児さん

 再び、一行が登場してくる。今度は景品を入れた福豆を持っている。舞台の周りの歓声が一際高くなる。投げる人に盛んに自分の存在をアピールしている。アナウンスの掛け声とともに一斉に四方八方へ福豆が投げられる。この時は、「福は内」だけの掛け声となる。
 皆さんどんな福をもらっただろうか。袋を開けての楽しみである。神社、神社を支えている町会がそれほど大きくないので、豪華な景品は含まれてはいないが、それぞれの景品には真心が込められている。この真心が受けた人に福を授けてくれることと思う。

福豆を呼ぶ観衆

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  記  平成2723日(火)