仙人ケ岳でみた植物 トベラほか
10月29日(水)
塩工房があり、美人風呂の案内がある。入口にはツワブキの黄色い花が咲いている。ここから山へ入る。目に付く樹はウバメガシには変わりがない。どうもこの島一帯がウバメガシで覆われているようだ。ウバメガシの中に他の樹木等がないか探しながら歩くとトベラが見つかった。一見シャリンバイに似て迷うが、葉が明るい緑色で、縁に鋸歯がないので、注意して見れば違いが分かる。
山を登り始めると、左側に赤い実が見えた。「何の実だろうか」と見ているうちに、先日見たガマズミを思い出した。葉を見れば分かると思い、注意して見た。幅広い楕円形で、先が急に細くなっていて、縁には鋸歯がある。一応図鑑と照らし合わせてみた。
ガマズミ
ウルシに似た葉で赤く色づいている葉が目に付く、下の遊歩道を歩いているときからこれは何の樹か気になっていた。今目の前にその樹がある。ウルシに似るが、やや違うようである。葉の形、毛の有無などが分かるような写真を取っておけばよかったと後悔している。ハゼノキではないだろか。
ハゼノキ
サンショの葉に似た葉をしているものが目に入った。見ると果実がある。何年か前、サンショの樹と同時に果実を見たことがある。その時の果実は赤く熟していた。今日のは赤くなっていない。「これはサンショの実だろうか」と疑ってみた。
サンショ?
山を歩いていると、足元にきれいな緑色のシダが目に付く。日ごろ目にするシダとは違って目にとまった。シダにもいろいろなものがあるので、名前を決め難い。「コシダは葉が繰り返して二叉に分かれる」ということなので、辿るとそのようになっているようだ。
コシダ
仙人ケ岳(標高86m)の頂上へ着いた。視野が開け遠方が見える。遠く見る海の景色は絶景である。汗が滲んできた。
頂上の標識 海の景色
「うっ、これはヤマモモか?」公園などでは直ぐ分るヤマモモだが、自然の中での判断は簡単にはいかない。ホルトノキ、モッコク、ミミズバイらの葉がよく似ている。この中で、モッコクの葉は一番さじ型に近いこと、ホルトノキの葉には赤味がかったものがあるというので、これらとは違いそうだ。問題は、ミミズバイとの違いになる。
ヤマモモ?
静かな海岸のたたずまいである。時間があれば、浜辺の植物を見ていたいものだが、帰りの船の時間があるので、船着き場へ戻って行った。
撮影:10月24日
記 平成26年10月29日(水)