仙酔島とウバメガシ
10月28日(火)
對潮楼からの海の眺め
對潮楼からの海の眺めは素晴らしい。島の間を風変わりな渡し船がこちらへ進んでくる。この船は何処まで行くのだろうか。船着き場へ来ると、仙酔島へ渡る船であることが分かった。船の名前を見ると、「いろは丸」と書かれている。先ほど對潮楼で説明を受けた話しの中に出てきた船である。1867年5月26日(慶応3年4月23日)、坂本龍馬らの海援隊士らが乗ったいろは丸が長崎港から大坂へ向う途中で紀州藩の軍艦・明光丸に衝突した事件、いわゆる「いろは丸事件」から船の名前をつけたと思える。
いろは丸
早速乗船して、仙酔島へ向かった。天候がよく、海は波立ちが分からないくらいに穏やかである。5分ぐらいで船は仙酔島へ着いた。船着き場は小さな小屋があるだけで、無人の船着き場であった。右上の方にホテル?の建物が見える。左へ抜けて行くと小さな海岸へ出た。海水浴場であるようだ。季節外れのせいか営業はしていないようで、静かである。
海水浴場
崖沿いに遊歩道が整備されている。船を下りてから、崖を見ていて気がついたが、ウバメガシの樹が崖を埋めている。他の樹木はあるだろうかと探すが、目の届く範囲では見つからない。風があり、海が荒れているときは危険を感じる遊歩道だが、今日は快適である。海の青、崖の明るい土の色が目に優しく映る。崖にたくさんの層が見える。近くで見ると、地層でなく、節理であることが分かった。崖は火山活動で来たことになる。うすい黄土色をした生地の細かい岩石から火成岩のうちの流紋岩であることが分かる。説明が表示されている。その中に流紋岩の名前が記されている。また、長い期間に地層が動いた形跡があることも分かるように記されている。このような断層が生じたときは地震があったことも説明されている。
ウバメガシ ウバメガシと船着き場
断層とマグマの貫入
ウバメガシの樹の他に何があるかを探しているが、なかなか見つからない。僅かな土のところにススキがあった。勢いがなく、枯れそうに見える。
僅かな土に生えるススキ
しばらく進むと、やや濃く色づいた五色岩と赤色岩が現れてきた。流紋岩が風化を受け長い間にこのように色づいてきたとの説明が書かれている。
五色岩と赤色岩
撮影:10月24日
記 平成26年10月28日(火)