公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ゴンズイを見る

102日(木)
 
  右にカーブをするとパークセンターがある。天気がいいが、平日なので人出が少ない。樹や草花を見るのには丁度いい具合である。パークセンターの広場へ入る角にネズミノやカゼクサなどが混ざった草むらが広がっている。カゼクサは色々な所で見かけるが、ネズミノオは見ることが少ない。1本の軸に米粒のような小さな粒がこれでもかと思うほどぎっしりとついている。外見はネ。ズミの尾を長くしたようにみえる。
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ネズミノオとカゼクサ
 
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ネズミノオ                           カゼクサ
 
 パークセンター前に山があり、その裾に水路がある。この辺には自然のものと植栽されたものが混じり合っている。オレンジの花をつけたものはアメリカセンダングサになると思う。このような花を見たとき、最初はみんなアメリカセンダングサと見なしていたが、そのうちこの仲間にもいろいろな種類があることが分かってきた。白色の舌状花があるものはシロノセンダングサということを知り、アメリカセンダングサには白色の舌状花がないことが分かってきた。この花を見ると、白色の舌状花がないようだ。
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 水路沿いに青い花がたくさん咲いている。昨年、パークセンター内に写真が展示されており、カリガネソウと名前が記されていた。植え込みの状況を見ると、植栽のように見える。園芸品ではと思い調べると、カリガネソウもともと日本に自生していた植物であるという。おしべとめしべが花から突き出て、くるっと曲がっている。一風変わった形をしている。
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 パークセンターの広場を歩くと、端の方にマユミの木が植えられている。マウミとツリバナということでいろいろ調べてきた経緯がある。ここのマユミも随分参考にさせてもらった。今ピンク色の果実をたくさんつけている。マユミの果実は4裂するという。今の外見からも今後の分裂の様子が推測できる。公園内にはマユミと記名された大きな樹が里の広場にある。残念だが、ここの樹は春、虫で食い荒らされてしまい、ほとんど花をつけなかった。そのため、念にはと見てきたが、果実らしきものは見当たらなかった。
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   マユミ                虫にやられたマユミ
 
 パークセンターから前方に見える山に少し入った。この藪の下から上を見たとき、赤いものが見え、それを確認したかったである。しかし入ると、とても近づけないことが分かった。仕方なく諦めて元へ戻り始めた。でも、ここに入ったのだから、少し近くを見てみようと思い周りを見た。すると、青いマメ科の植物が見えた。この花を見て、ヤブマメではと思った。つる性なので、いろいろな方向へ伸び、いろいろなものに絡まっている。
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ヤブマメ
 
 
 足元に、ヤブランが見える。どこの公園にもあり、珍しいものではないが、自然のものの葉には白いふが入っていない。青々として、公園のよりはみずみずしい。
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  同じように珍しくはないが、藪の中にチカラシバがあった。堅そうな毛が逞しさを感じさせる。一昔前は、自宅の近くでも目にしたものであるが、最近は、野山へ行かないと目にすることが出来ない。強そうだけど、町の中の土にはもう耐えられないのかもしれない。
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 山を下り、先ほどの赤いものを見た。一瞬、クサギの名前が浮かんだ。「待てよ」と思った。黒いものが中央にない。クサギではない。「マユミの果実かな」とも思った。マユミとすると、赤みが強い。色々考えていると、以前北門を入ったところに同じものを見た記憶が戻ってきた。あの時の赤みが記憶に残っていた。「ゴンズイ」と、やっと思い出した。
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撮影:926
 
 
  記  平成26102日(木)