公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ミズバショウと角館の人の心の温かさが

54日(火)
 
  角館のシダレザクラは素晴らしかった。ソメイヨシノはもうだめだと思ったが、桧木川土手では満開状態で、充分に堪能できた。
 サクラを追いかけたが、武家屋敷街の一角にある公園の樹木も素晴らしかった。公園の端のソメイヨシノシダレザクラが大変きれいだったが、それに劣らず、中央の樹木園に目が引き付けられた。 そこには大きなアカマツが植えられている。自然の形が残されていて、庭園の主役を果たしている。また、少し離れたところにはカラマツと思われる樹木が2本植えられている。ともに大きな樹木で、見栄えがある。角館を訪れた人は、サクラに目を奪われてしまうが、ちょっと横道にそれてこれらの樹木を見ると、緑の醸し出す美しさがサクラを一層引き立ってるようになる。
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カラマツ?
 
 シダレザクラソメイヨシノの並木をゆっくり堪能していたため、次への予定が気になってきた。駅へ向かったが、まだシダレザクラは続くので、どうしても見て行きたくなる。時刻を見ると、1315分を過ぎている。駅への道が分からなくなってしまった。気持ちに焦りが出てきた。近くで聞いたほうがいいと思い、直ぐ近くにいたお店の人に聞いてみた。「あそこの信号の白い壁のところを右に曲がって行けば、駅へ行く」と教えてくれた。「どのくらい時間がかかりますか」と聞くと、「15分はかかる」とのことだった。バスは1331分に出る。「どうも間に合いそうもない」と、半分諦めながらも早足で駅を目指した。
 「まだまだある」と思っているところに車が来て止まった。「何かなぁ」と思っていると、「車からどうぞお乗りなさい」と声がかけられた。見ると、先ほどのお店の人だった。「時間からいって、間に合いそうもない」ことが分かったのだろう。親切に甘え、車に乗せていただいた。車は、バス停まで直行してくれた。  まだバスは来ていなかった。数分だが、余裕が出来た。「何と幸せなのだろう」と思った。急いでいたため、店の名前、親切にしてくれた人の名前を聞くことが出来なかった。「お店の方、本当にありがとうございました」一先ず、感謝の意を表します。次回角館へ行くときは、あらためてお礼を申したいと思っている。
 バスは角館市内を回って、刺巻へ来た。ここにはミズバショウがあるというので、ぜひ見たかった。バスに間に合ったので、充分時間が取れそうだ。
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 線路沿いに戻っていくと、左側に湿原が見えてきた。点々と白色の花が見える。ミズバショウに間違いない。入り口近くにコブシの樹が1本あり、花を沢山つけていた。ミズバショウの白色とともに、緑の中に映えている。ぱらっ、ぱらっと小雨が落ちてきた。天気予報では、雨のことだったので、準備はしていた。ミズバショウの湿原に設けられた木道を歩いて行った。ミズバショウは見頃で、周り中で花を見ることが出来た。緑の大きな葉に白色の大きな花、そこに水の流れがあり、詩的情緒が漂っている。
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コブシとミズバショウ
 
 奥へ進んでいくと、ミズバショウからカタクリへと変わった。ここでカタクリが見られるとは思わなかった。別の場所でカタクリを見ようと計画していたが、便がなく諦めていたので、余計にうれしかった。これも、車で送ってくれたあのお店の人のお陰だと感謝している。
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 カタクリミズバショウに劣らず広い範囲に生えていた。紫色のあの花びらを反らした独特な形は頭に残っている。余りにも沢山あるので、どれを写真に収めようかと迷いに迷った。
 道を聞いただけなのに、行き先を心配し、送ってくれた人の親切さは忘れることが出来ない。角館の人の心の温かさが伝わってきた。お陰でいい思い出をつくることができた。
 
撮影:4月30日 
 
 
  記 平成2654日(火)