公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

紅葉が始まる

11月14日(木) 
 
  朝夕が急に寒くなってきました。つい先日までは暖房など考えもしなかったのだが、いまは暖房なしではいられなくなった。
 寒い中、公園も落ち葉が増えてきた。先日は、公園へ出かけると公園中落ち葉だらけだった。それでも寒い中幼稚園児が楽しそうに遊んでいる。「子供は風の子」昔からのことわざどおり、園児は薄着でいる。でも寒さを感じていないようだ。「おじさん!何しているの!」と盛んに声をかけてくる。「落ち葉が多いから、お掃除しているの」と答えると、また、「おじさん!何しているの!」と別の園児が聞いてくる。一人が声をかけると、次から次へと声をかけたくなることが分かる。何人が声をかけようと、最初の園児に答えたように答えてやらなければならない。園児は相手の声かけを待っている。そのうち一人が棒切れを拾い落ち葉をかき始めた。大人の真似である。すると、それを見ていた何人かが同じまねをし始めた。園児は大人のする姿を見て、何をしたらいいか学んでいることが分かる。
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 公園のケヤキのうち1本が他のものより先に紅葉を始めた。この樹は葉をつけ始めるのが他の樹より大分遅かった。ほとんどのケヤキが緑の葉をたくさんつけているのに、どういう訳かこのケヤキは1枚の葉もつけていなかった。「一時は根がかれてしまったのかなぁ」と思った。というのもこのケヤキは周りの大きいものと比べるとひとまわり小さい。そのため成長が遅くなり、いよいよ根がだめになったのかと思われた。しかし、そのうちに緑の葉が出始めた。一度出始めると、次から次へと葉が出てきて他のケヤキに追いつくようになった。全部そろって見事な緑の景色をつくった。しかし、この樹は紅葉が早まった。どうしてなのだろうか。やはり他のケヤキより成長の勢いがないのが原因だろうか。
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紅葉を始めたケヤキ
 
 花壇の草花もマリーゴールドを除くと勢いがなくなってきた。寒さに耐えられなくなってきたのだと思う。長い間公園を訪れる人を楽しませてくれた草花ももう直ぐ抜かれる運命になっている。「ありがとう」と感謝したい。11月下旬にはここにチューリップの球根が植えられる。寒さの中をじっと耐えて、春にはまた色とりどりの花が戻ってくる。
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花が弱ってきた花壇
 
 久しぶりにヒメリンゴを見た。真っ赤な果実がいくつか残っている。ほんとの真っ赤で、太陽の日を受け光っている。このように艶があり輝いているヒメリンゴの姿はそう何度も見ることが出来ないと思う。野鳥に食べられないで残っていて欲しいと思う。
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 キバナコスモスが花壇から姿を消そうとしている。小さな芽生えのとき、水をくれそこなうと首をたれ、萎れかかった。しかし水をやりしばらくすると、首をもたげ葉を広げ出した。「生きている」姿が実感できた。風の強い日には、ほとんどが倒れ、枯れてしまうのではと思った。しかしこんなときでも皆立ち直ってきた。そして秋にはポツリポツリと花を咲かせ始め、花壇中をオレンジ色に染めてくれた。道を通る人、公園を訪れる人から「きれいだね」という声を何度も聞いた。「花は人の心に潤いを持たせる」ということが実感できた。普段花に興味を寄せていない人でも、キバナコスモスの満開だった光景を見たときは、声には出さなくても、心が動かされたことだろう。
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消えていくキバナコスモス
 
  秋の花といえばキクと答えが返ってくる。公園のキクも10月に入り色づき始めた。花をつける前は、「こんなにも増えて」と始末に困ることがあった。また、数が多いと水をくれるのも容易ではなかった。かなり密集していたので、枯れて花をつけるまで生き延びられなかったものもあったかもしれない。このように花をつけると、「ああ、あの時しっかり水をあげておくのだった」と後悔する。1本の茎にたくさんの花をつけるので、そろそろ見頃になるかもしれない。
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色づいたキク
 
 
  記  平成25年11月14日(木)