公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

地区の防災訓練の実施

9月1日(日)
 
  昨日地区の防災訓練が行われた。元禄型の地震を想定しての訓練だった。元禄型地震とはどんなものだったか、一般には知られていない。遠い昔の地震だったとしか思いつかない。防災訓練が全国的規模で行われるきっかけとなった関東大震災も過去のひとつの出来事であったように風化されてきている。  
 今回は小学生が体験学習の一環として参加した。小学生は大人とは別行動で、3時30分保護者とともに避難所になる小学校へ集合した。
 蒸し暑い体育館の中で開会式が行われ、校長先生から今回の趣旨の説明を受けた。今回は地域の防災訓練の中での実施ということで、地域の人が参加している。実際に災害があったとき、地域のどの人がどんな役割をしてくれるか説明があった。
  開会式終了後、小学生は起震車体験や煙体験をした。起震車体験を見ていると、「関東大震災ではこんなに大きく揺れたのかなぁ」と驚いた。いざと言うときは、全く行動が出来ない状況にある。もちろん考えることも出来ない。「とっさに反射行動をとるしかない」と言うことを思い知らされた。
 煙体験では、視界が全くきかず、方向感覚がなくなる。どっちの方へ行けばいいか見当がつかない。手探りが唯一の命を守る方法になる。どちらも体験した児童には貴重な体験になったことと思う。
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起震車体験の児童                     煙体験の児童
 
 2つの体験後、避難者カードの記入を体験した。今夜大人たちが行う体験と全く同じことを経験する。住所、名前を記入する。カードの欄には家族の欄がある。児童は家族の欄までくると戸惑っていた。親の名前、生年月日等の個人情報については、多くの児童が正確に覚えていない。初めてなのでやむを得ないことと思う。これを機会に、メモを身につける等の工夫がされればと思う。このことは大人でもいえる。
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避難者カードの記入
 
 一通りの体験が終わると、児童は次の行動へと移っていった。児童が去ると交代に大人の部の避難訓練の時間になった。町会、自治会別に一時避難場所に集合し、防災拠点になっている小学校へ集まってきた。午後6時集合になっている。集合後、案内のアナウンスに従い、避難者カードの記載場へ向かった。記載場はつい先ごろ児童たちが使っていたところである。記載形式は全く同じである。避難者カードは横浜市内だけでなく、行政区で統一されているらしく、個人情報をきめ細かに記入することになっている。今回の防災訓練では、この記入をメーンにしているが、全ての項目にわたって記入をしていくと、時間が限られていて、混乱の恐れがあることを考え、2項目記入の簡易な記入で済ませることにした。それでも一度に多くの人が来ると、記載場は人の渦に成った。
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避難者カードの記載場
 
 予想より各町内会、自治会の方の集合が早まっていたので、本部が考えていた時間より短時間で記載作業が終えた。それでも終えたときは薄暗くなっていた。
 記載を終え、集合場への集合の指示が出た。各町会自治会の旗を先頭に整列が始まった。
防災訓練運営委員会委員長から開会宣言がされ訓練が始まった。訓練が始まったと言うより、メーンの訓練は終わっている。初めての記載体験なので、相当の時間を要すると踏んでいたが、簡易な方法をとったことと皆さんのご協力で、予想よりはやく進んできたことが説明された。
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各町会自治会の旗を先頭に整列が始まった
 
 「時間があったら」と予め考えておいた訓練を行うことになった。例年行っている内容になる。まず、防災備蓄庫の見学になった。狭い場所だが、いろいろなものが整然と詰められている。どんなものが収められているか知っておくことは大切なことである。薄暗く、よく見えないのだが、参加者は消防団の説明を聞きながら、中を見入っていた。
 
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防災備蓄庫                      防災備蓄庫の中
 
 一通り、防災備蓄庫の見学が終わると、校庭で簡易担架の講習が行われた。分かっているとはいうものの、講習を受けていると、思い違いをしているところがいくつも出てきた。「常にやっていないと忘れてしまう」ことを確認させられた。たまたま親と一緒に来ていた小学生がいたので、消防団の人はこの小学生を担架に乗せ、実習して見せてくれた。持ち上げ方、降ろし方1つをとっても負傷者の扱いに注意が必要であることを教えられた。
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毛布でつくり担架                  担架に乗せられた小学生
 
 最後に、投光器の訓練が行われた。発電機は大変重く、始動がなかなか難しい。燃料は指定されたガソリンになっており、引火物であるので、取り扱いに注意が必要だ。光が投光されると、自然と周りの人の顔が見え、皆の顔に安堵感が現れてきた。
 短時間の訓練だが、いざと言うときのためにいろいろな知識を備えておくことは大切と思う。独りよがりになって、個人個人が勝ってなことをするとパニック状態になり、収拾がつかなくなってしまう恐れがある。
 
 
  記  平成25年8月31日(土)