この樹は何の樹か
6月17日(月)
頻繁に見られる樹木
車は山陰の高速道路を走る。左右にいろいろな樹林が通り過ぎていく。その中に目をひきつけるものがあった。穂状の花を枝の先に突き出している。一見マテバシイやスダジイのように見える。しかし、葉の細長い形を見ると、どことなく違って見える。クリの樹にも似ている。しかし、クリの樹はこのような山の中に、しかもこんなにたくさんあるものだろうか。おのずと違うらしいと思う。では、何になるのだろうか。
カシの仲間であると考えると、こちらの方で見られるのはアラカシ、アカガシが考えられる。アラカシの葉には鋸歯がない。写真を拡大して見ると、かすかに鋸歯の存在がありそうに見える。こうなると、アカカシではなくなる。アラガシか?図鑑を見ると花のつき方が違っている。
花は枝の先に突き出ている
松江の植物「http://matsue-hana.com/mokuroku.html」の中に「島根県の種子植物相」(元島根大学生物科学科杉村喜則著)からから引用したものの中に、「ホソバカナワラビースダジイ群集」というものが掲載されていた。
これを参考にさせてもらうと、スダジイ群集が形成されていることが想像される。スダジイ群集の中にはスダジイはもちろんのことマテバシイも入っている。葉をもう1度見る。この辺が明確になればはっきりするのだが、やはりマテバシイの形とは違うと思う。するとこの樹木はスダジイの可能性が一番強い。
高速バスの中から見たものを判定するのは難しい。記録に撮ろうと、写真を撮ったが、動きが速過ぎて焦点を合わすことが非常に難しい。そうかっといって肉眼では詳細はほとんど分からない。スダジイと見たものの、スダジイは一般的に樹形が丸みを帯びている。そういう点からはまだ疑問が残されている。
記 平成25年6月17日(月)