深まる秋に小さな花が咲く
11月14日(水)
浦島公園でも紅葉が進んでいた。ケヤキは薄らと赤みがかり、イチョウは黄色みがかっていた。朝晩大分寒くなってきたので、公園の花壇も寂しいだろうと思っていたら、いくつかの花がにこりと開き、訪れる人に呼びかけていた。
ハクチョウゲは長いことポツリポツリと咲いてくる。小さな5弁が可愛く映る。沢山咲いているときは艶やかさがあるが、いま咲いている姿にも風情がある。
ハクチョウゲ
シモツケもよく咲いている。小さなピンクの花は人に愛情をささげているようだ。顔を近づけて見ると、沢山のおしべが目に入ってくる。中央が赤くそこから飛び出る白い雄しべは勢いよく直ぐ伸びている。
シャリンバイも白い花をつけている。ハクチョウゲ、シモツケとともにこの時期にポツリポツリと咲いている。「花が終えるかなあ」と思うと、再び咲いてくる。残り少ない秋を楽しんでいるようにも見える。
シャリンバイ
どういうわけかビヨウヤナギとレンギョウがポツリと咲いていた。やや寒くなっているが、春と感じているのであろうか。昨年もレンギョウはポツリと咲いた。咲き時を決める仕組みはどのようになっているのだろうか、興味がわいてくる。
ビヨウヤナギ レンギョウ
日増しに朝夕が寒くなってくる。秋から冬への変わり目の気候は、冬から春への変わり目によく似ている。草花も自然の変化に惑わされているのではないだろうか。花芽も沢山あり、1つ1つに個性があるように思える。花を咲かせたつぼみは、環境の変化の刺激で、咲かなければと思ってしまったのかもしれない。自然の営みの面白さが感じられる。
記 平成24年11月14日(水)