公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

県立四季の森公園「この樹はニワトコになるか」

1231日(日)
 
 細いミズキの樹の隣にムラサキシキブの樹があり、紫色の果実を付けていた。先日は対岸で、果実を沢山付けたムラサキシキブの樹を見たが、よそでは果実がなくなっているのに、「ここではよく残されているなぁ」と再び思った。
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 この二股に分かれ、曲がりくねった樹は何の樹だろうか。暗褐色の樹皮はそれほどごつごつしていない。樹形からすると、ヤマグワに見える。冬芽を見ればわかると思い、冬芽を探すと、すぐ見つかった。楕円形をした冬芽は灰褐色の芽鱗に包まれている。よく見ると、冬芽の付く枝とともに虫に食われたのか分からないが、痛みが見える。これはヤマグワの冬芽になる。
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曲がりくねった樹:ヤマグワ

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 ヤマグワの冬芽

 細い枝が沢山出て、絡み合ったような低木が見える。幹の下の方は縦に溝の割れ目が入っている。これだけでは手掛かりが少ないので、冬芽を探すと、暗紫色をした複数の冬芽が1つの節についていた。冬芽が対生している姿からニワトコのイメージがするが、記憶にあるニワトコの冬芽は緑色であった(資料1)。そこで、暗紫色をしたニワトコの冬芽の資料を探すと、資料2があった。この樹はニワトコになるのだろうか、確信がない。
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縦方向の割れ目:ニワトコ?

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 ニワトコ?の冬芽

 ヤマボウシと思われる樹が出て来た。幹は灰褐色で、灰白色の斑点模様がある。同じような斑点のある樹にコブシ、アカシデ、イヌシデ、ネムノキなどがあるので、この斑点模様だけではヤマボウシと断定できない。この時期は、やはり冬芽が手掛かりになる。「冬芽はと」探すと、直ぐに見つかった。楕円形の形で、中央が膨らみ、先が尖っている。褐色の芽鱗には毛があり、中央に割れ目が入っている。この冬芽はヤマボウシの冬芽になる。芽鱗は2枚と言うので、ここから割れてくるようだ。
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 灰白色というか、淡褐色というか、この色に似た樹はよく出てくる。樹皮は滑らかである。幹だけだと、ホオノキ、コブシ、ケヤキなどの名前が挙がってくる。冬芽は高い所あり、捉えにくかったが、写真に撮れた。白色の毛で包まれた冬芽を見て、コブシの冬芽と分かった。この樹はコブシになる。
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コブシ

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 コブシの冬芽

 道から少し奥へ入ったところに大きな樹がある。樹形、滑らかな樹皮を見ると、ケヤキに見える。根元を見ると、少し剥げているようだ。冬芽を確認したいが、高くてとても無理である。恐らくこの樹はケヤキになると思う。
 
撮影:1220
 
  記  平成291224日(日)