ムラサキシキブ?
6月8日(水)
中丸の丘から山を下って水車小屋へ来た。水車小屋の周りは、キリの花が終わり、華やかさがなくなって、元の落ち着いた静寂さを取り戻した。ここの景色を見ると、気持ちが自然の中に溶け込んでいくようだ。小屋の中には舞岡公園に関する細かな資料が展示されていて、公園や自然へ手掛かりを知ることが出来る。
水車小屋脇の展示館
小屋の向かい側は崖になっていて、そこに色々な草木を見ることが出来る。どんなものが見られるだろうか。ミツバアケビが見える。よく見ると、果実が出来ている。昨年、普通のアケビの果実を見たが、今年はミツバアケビの果実を偶然見ることが出来た。アケビについては、何だか今年は運がいいようだ。春にはどちらの花も見ることが出来た。皆偶然である。
ミツバアケビの果実
資料などによると、葉の形や毛の様子を見分ける観点にしているが、実際に試みたところでは、葉の形はあてにならなかった。残された毛の様子で調べているが。ムラサキシキブの葉の表裏に毛が無いという資料もある。
参照
はじめ星状毛があるが早期に脱落し、のち無毛になる。葉柄の長さは1cm以下。
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試料の葉を手でなぜて見ると、両面ともざらつく感触があり、拡大して見ると、表裏には確かに毛が見えるようだ。この程度だと、毛が無いというのだろうか。ひょっとしたら毛のように見えるものは腺点かもしれない。
葉の表
葉の裏
松江の植物で、ヤブムラサキの写真を見せてもらうと、毛の様子が試料とは全く違っていて、はるかに毛が多くなっている。
参照:松江の植物
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以上のことから考えると、試料はムラサキシキブのようで、ヤブムラサキはまだ見ていないことになりそうだ。
水田へ戻り畦の草木を見始めた。水田は、既に田植えが終わり、苗が綺麗に植えられている。ここの田植えは人力だろうか、田植え機で行ったのだろうか。昔、人力で行っていた田植えの風景を覚えている。多くの人が一列に並び、一直線に引いた紐に沿って苗を植えていた。大変な作業だっただろうと思った。
田植えを終えた水田
先日、コムラサキに緑が回復したところを見た。その後、どうなったか気になっていたが、見ると、もう枯れる心配はない。葉が沢山出て生きゝしているのが分かる。この分ではもうすぐ花をつけるのではないだろうか。それにしても、緑が戻ってこないときは吃驚した。
生きゝしてきたコムラサキ
キブシの果実が葉に隠れている。緑色の楕円形の果実が房のように枝から下がっている。キブシは雌雄が別株だという。4月に偶然雌花を見たが、雄花を見ることはなかった。開花期間が短いので、両方を見ることは難しい。
キブシ
ウツギの花が咲き始め時を見たが、それからずいぶん日が経ってしまった。見るウツギ、ウツギに花がなかった。ところがこの一株だけに僅かに花が残されていた。半ば萎れかけえいるので、あのウツギの美しさ会は伝わってこない。
ウツギ
撮影:6月3日
記 平成28年6月4日(土)