公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

大岡川 サクラのウォーキング

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 仲木戸駅の前にはコブシが満開になっている。風がなく、暖かい春たけなわの陽気である。
 保健推進委員会主催の健康ウォーキングに20人余りが集まってきた。高齢者が多いのは間違いないが。皆さん、はつらつとしている。
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 仲木戸駅の前のコブシ

 日ノ出町駅で降りた。ここの駅に降りるのは何年ぶりだろうか。いや、何十年ぶりかも知れない。迷路のような階段が続いている。駅を出て大岡川の畔へ出た。今日はこの川筋に歩くことになっている。
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 出発式

 大岡川沿いにはたくさんのサクラが植えられている。今日はこのサクラの花を満喫する計画であったが、見たところ少し早まったようだ。サクラの樹を見ると花の姿は一つも見えない。見るもの見るものが蕾ばかりである。しかし、報道によると、今日が横浜のサクラ開花の日になっている。何とも奇妙な話である。川面を見ると沢山のカモメが楽しそうに泳いでいる。
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 楽しそうなカモメ

 湧き水の案内があった。川の淵に湧水が出るのだろうか、一寸変だと思い説明を読んでみた。すると、東小学校の脇から現在地まで鋳鉄管を通じて導かれているとのことだった。東小学校の脇なら湧水が出てきてもおかしくないと納得した。
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湧き水 

 大岡川の水が青緑色で綺麗になっている。ごみなどもそれほど見当たらない。昔は、黒色で、上に油が浮き、下からはあぶくが湧いていた。プーンと突き刺す臭いもあった。当時からは考えられない変わりようである。沿川のサクラが咲けば見事な光景になる。
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 サクラを求めて歩いていると、12つ見つかった。よく見ていないと見過ごしてしまくらい数が少ない。「サクラが咲いている」との声で、皆が上を見る。「どこ、どこ」と聞く人がいる。「あそこ」と指をさして教える人がいる。ざわついた中で、「やはり春だね」との声が聞こえる。
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 見つかったソメイヨシノ

 太田橋のたもとに枝を大きく広げた樹があったこの大きな樹は何だろうかを見るとヤマモモであった。ヤマモモはいま花が咲いている時期であるので、花を探した。しかし、見当たらなかった。雄株なら、赤褐色になった花が見られる。このヤマモモは雌株かもしれない。
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 ヤマモモ

 太田橋を越え進んで行くと、一際サクラの花の目立つ樹があった。この樹はこの辺で一番花が咲いている。もちろんソメイヨシノである。先程までは、1つ、2つであったが、ここではもっとたくさんの花が纏まって咲いている。「綺麗なサクラだ」と囁きが聞こえる。直ぐ近くにオオシマザクラも咲いている。
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花数が多くなったソメイヨシノ

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サクラを見上げる一行

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 公園に出た。赤みを帯びたサクラが満開である。「ヨコハマヒザクラ」の表示があると誰かが言った。他の場所で、冬芽が弾け、中から蕾が出始めているのを見てきていたので、「咲くころだ」と思っていた。しかし、一気に咲いてくるとは考えていなかった。素晴らしい満開の景色である。ここで記念の集合写真を撮った。
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ヨコハマヒザクラ
 
 吉田新田鎮守(日枝神社)へ参詣した。小さな神社だが、静けさが漂っている。吉田新田の鎮守として1673年に創建されたと記されている。境内には大きなクスノキヒマラヤスギが立ち並んでいる。
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参詣する一行

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 左-クスノキ 右-ヒマラヤスギ

 蒔田公園へ入った。昔の野球場だったイメージがなくなっていた。いろいろな遊具が設置され、狭くなった気がした。南の道路側に満開のサクラと思えた樹があった。花弁に赤みがある。ソメイヨシノはまだこんな姿になっていない。何だろうかと近づいてみると、アンズであった。アンズはすでに散っていると思ったが、思いがけない出会いになった。
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 アンズ

 サクラは咲いていないものかと公園を見まわした。オオシマザクラは咲いていたが、ソメイヨシノはやはり見られなかった。
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オ オシマザクラ

 再び大岡川沿いを進んで行った。ソメイヨシノがポツリ、ポツリと見える。珍しそうな赤みを帯びたサクラがあった。「ジンダイアケボノ」と記名されている。調べて見ると、ソメイヨシノてんぐ巣病に弱い欠点を補った新品種で、これからのソメイヨシノに替わるサクラとして推奨されている。原木は神代植物公園にあり、ワシントンから送られた枝を接木して育てたという。
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ジンダイアケボノの花

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ジンダイアケボノの蕾
 
 最後に弘明寺観音を訪れた。ここの境内にはシダレザクラが咲いていた。下の方にあったのでよく見えなかったが、花数は多いようだった。
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 久し振りのウォーキングだったが、天候に恵まれ、楽しいひと時を過ごせたと思う。ヨコハマヒザクラの満開の光景が特に印象に残っている。ジンダイアケボノという新品種のサクラがソメイヨシに替わって植栽がはじめられたことも知ることが出来た。また、オオシマザクラソメイヨシノの開花も不充分ながら楽しむことが出来た。
 
撮影:322

  記  平成28325()