樹木の冬芽を見る
1月2日(水)
真夜中に夜空を見ていい天気だと分かった。朝起きると太陽は昇っており、すがすがしい元日であった。
午後穏やかな気候の中を公園の樹木や草花を見に出かけた。そろそろ梅の蕾がほころびるのではと期待していた。コウバイの樹が1本ある。膨らみがかっている。赤い皮に包まれ、丸い大きな蕾になっている。皮は破れはじめ中から白いものが顔を出し始めている。そろそろはじけるのではないだろうか。
コウバイのの蕾
ユキヤナギの蕾を見た。小さな目が枝にぎっしりとついている。1つ1つは小さく目立たないが、よく見るとやはり膨らんでいる様子が分かる。中にははじけそうになっているものもある。
ユキヤナギの蕾
ハナズオウにも芽らしきものがある。小さないぼがかたまっているようで、きれいな芽をしていない。全体が硬く、まだ成長過程にあり、花になるには遠いことが分かる。
ハナズオウの芽
真っ赤に染まったヒメリンゴが2つ吊り下がっていた。おいしそうに見えるのだが、鳥は食べ残しているのだろうか。枝には新芽が見える。硬いサクラの新芽によく似ている。瓦状の何枚かの燐ペンでしっかりと覆われている。
強く剪定されたイチョウはどうなっているだろうか。新芽を見たいが枝は高いところにある。どうやっても直接見ることは出来ない。カメラで覗いてみた。アップできるだろうか。実際に試みると鮮明に見ることが出来た。写真で見ると、もとの方から灰色、茶褐色と燐ペンの色が変わり、先のほうは黄色身を帯びている。着々と出芽の準備は出来ているようだ。
イチョウの芽
最後に先日沢山の枝が落ちたセンダンを見た。見たところ枝の落ちた痕ののような何か変わった部分が見られる。最初は枝が落ちた痕跡と思った。しかし念のためカメラを向けてみた。どうも痕ではないらしいことがわかった。柔らかな毛で覆われたピンク色の塊がある。やはり冬芽と考えられる。
センダンの芽
年度当初の観察は樹木の冬芽を扱った。それぞれが巧みに時を捉えていることが分かる。暦や時計がないと季節感などがう頓着になる我々とは違って、植物は時を推察する素晴らしい能力を持っている。
記 平成25年1月2日(水)